建築板金になるには
別名: 金属サイディング工, 金属屋根ふき工, 建築板金工, ダクト工
銅や鉄などの薄い金属板を使って屋根をふく(葺く)仕事等に携わる。
仕事内容
屋根には軽量のカラー鉄板が広く使われており、建築板金の手がける工事もカラー鉄板を使うケースが多い。またアルミ板やステンレス板、チタニウム板を使って屋根をふく工事も普及している。
一般住宅の屋根をふく場合、まず金属板を切断機で屋根のサイズに合わせて切り、曲げ加工してから屋根の上に運び、フェルトなどで下地ぶきした上に、軒先から順番にふき上げる。金属板は、吊り子という金物を用いて取り付ける。金属板のつなぎ目は、雨水が入らないように、金属板の端と端を重ねて折り曲げる(ハゼ組み)か、溶接してつなぐ(シーム溶接)。
金属板を使って屋根をふく場合、毛細管現象による雨水の吸い込みや、屋根勾配に吹きつける強風などで金属板がはがれて飛んでしまうことのないように、施工には高度の技術が要求される。その上勾配のある屋根上の仕事であるため、足場も悪く、安全には十分注意しなければならない。
屋根工事以外にも、外壁にリブ付化粧鉄板を貼ったり、水切り、雨押えなども行う。また、建築板金には冷暖房を行うために冷却又は加熱した空気を送るための鉄板で作ったダクトと呼ばれる管の加工・取り付けや、空気の吹き出し・吸い込み用の器具を取り付けるといった冷暖房設備の仕事もある。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
フェルト、吊り子、リブ付化粧鉄板、建築板金、工具(かなづち、のこぎり等の手動工具、切断機等の電動工具)、作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、グローブ、安全靴等)
主な業務
- 金属板をサイズに合わせて切断し、曲げ加工をする機械を操作する。
- 手動工具を使用して金属材料を金床、ブロック、その他の型に合わせる。
- 画線器、分割機、直角定規、定規を使用して、材料に寸法や基準線を印す。
- 屋根に下地ぶきをする。
- 野地板などの下地を取り付ける。
- 加工した金属板を吊り子という金物を用いて取り付ける。
- 金属板のつなぎ目を溶接やボルトで留める。
- 表面をトリミングし、ヤスリで仕上げ、磨いて滑らかにする。
- ダクトや空気の吹き出し・吸い込み用の器具の取り付けをする。
- 測定器具を使用して、組み立てと設置が良好かどうか点検する。
- 水切りや雨押さえの設置をする。
- 鉄骨に金物をアーク溶接する。
- 雨漏りの原因を調査し、修繕する。
- 屋根の板金を張り替える。
- コーキング材を用いて、穴や空隙を補修する。
- 加工した金属材料を用いて、外壁を施工する。
- 金属や窯業系のサイディング施工を行う。
- 見切り縁等の役物を外壁に取り付ける。
- スパンドレルを加工して取り付ける。
- アルミ笠木を取り付ける。
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。学校卒業後、建築板金工務店等に入職し、見習として修業しながら一人前になるケースのほか、職業訓練校で技能を磨き、厚生労働省の技能検定の「建築板金技能士」の資格を取得するケースもある。工場、倉庫、体育館のような比較的大きな建物の仕事を施工する会社では、専属の技能者を養成しているところもある。
新しい材料や工法が多く出現してきており、これらの知識、技能を習得するために業界で実施する各種の講習会に参加することも大切である。「建築板金技能士」や「建築施工管理技士」などの資格の取得により、技能が向上し、昇進などの面で有利となる場合もある。
ある程度仕事を覚えたら独立して直接工事を請け負ったり、店を構えることもできる。その場合は、施工図を作成したり、数量や価格の積算が必要となり、設計や管理の能力が求められる。
この仕事で働く人は、高卒の人が多いと答えています。 job tag がそれぞれの職業で働く人に行った調査(複数回答)によるものです。働く人の実感を示すもので、それぞれの学歴の人の割合ではありません。
就き方
- 専門学校・短大・高専・技能検定: 技能検定 job tag がこの仕事に挙げている技能士の等級:1級建築板金技能士、2級建築板金技能士。技能検定は職業能力開発促進法に基づく国家検定です。
- 国家資格・免許: job tag がこの仕事の関連資格として挙げている資格です:1級建築施工管理技士、2級建築施工管理技士、1級建築施工管理技士補、2級建築施工管理技士補。
給与 · 求人の状況 · AIとこの職業
- 平均年収:¥4,542,400 民間企業だけ(常用労働者10人以上の事業所)の数値です。公立学校の教員や警察官などの公務員は含まれません。
- 月の所定内給与(残業代と賞与を除く):中央値は¥275,500で、中間の半数の人は月¥229,400〜¥333,400です。
- ハローワークの有効求人倍率は1.99倍です(2025年)。 将来の予測ではなく、いまの求人の状況を示す数値です。ハローワークに登録された求人と求職者だけを数えたもので、大卒や専門職の採用の多くはハローワークを通りません。
- 国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
労働条件の特徴
地域の小規模事業所が多く、家族従業者の割合も大きい。
給与面では、多くの場合月給制[キャリア支援部門8.1]となっている。
労働時間は、工期や天候などの影響を受ける場合もあるが、近年は4週8休が主流となりつつある。
屋根ふき工事を主体とする建築板金の仕事は、天候に左右されることが多く、勾配のある高い屋根上で、夏の暑い日や厳寒期の時期、風の強い日などに仕事をすることもある。
業界では屋外の作業環境の改善や屋内作業の比率を高める工夫などが続けられ、安全な場所で安心して就業できる環境づくりが進められている。
よくある質問
建築板金になるにはどうすればいいですか?
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。学校卒業後、建築板金工務店等に入職し、見習として修業しながら一人前になるケースのほか、職業訓練校で技能を磨き、厚生労働省の技能検定の「建築板金技能士」の資格を取得するケースもある。工場、倉庫、体育館のような比較的大きな建物の仕事を施工する会社では、専属の技能者を養成しているところもある。
日本での建築板金の収入はどのくらいですか?
民間企業での平均年収は、賞与を含めて¥4,542,400です(厚生労働省)。
建築板金になるには学位が必要ですか?
通常は必要ありません。この職業が属する国勢調査の職業分類で大卒以上の人は7%にとどまります。主な就き方:技能検定。
AIによって建築板金の仕事は変わりますか?
国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
出典
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」令和7年、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 総務省統計局「令和2年国勢調査」抽出詳細集計、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)職業情報データベース ダウンロードデータ(解説系 ver.7.01、簡易版数値系 ver.7.00)、職業情報提供サイト(job tag)、2026年10月4日取得
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- International Labour Organization, Generative AI and Jobs: A Refined Global Index of Occupational Exposure (ILO Working Paper 140, Gmyrek et al.)(ILO Working Paper 140, May 2025, Annex Table A1)、CC BY 4.0、2026年10月4日取得
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ(IPD_DL_description_7_01.xlsx)ver.7.01 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ(IPD_DL_numeric_7_00.xlsx)ver.7.00 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」を加工して作成
出典:総務省統計局「令和2年国勢調査」を加工して作成
出典:文部科学省「令和7年度学校基本調査」を加工して作成
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」を加工して作成
出典:総務省「日本標準職業分類(平成21年12月告示)」
2026年10月4日更新
