経営コンサルタントになるには
別名: 経営指導員(商工会議所、商工会), 中小企業診断士
企業に対して、経営戦略、組織・人事戦略、マーケティング、業務改善などを提案し、その実現へ向けてアドバイスや支援をする。
仕事内容
経営コンサルタントの仕事の範囲は広く、相談・診断・調査・企画・支援・教育訓練などが含まれ、DXの進展や経済のグローバル化の中、経営上の様々な問題を経営者や現場の社員とともに解決していく。
仕事の流れとしては、まず、経営課題について経営者をはじめ各層の社員から情報を収集し、整理する。また、取引先を含めた関係者と話し合いの場を持ち、現場視察を行って実態を把握する。収集した定量面・定性面のデータを分析し、課題を明らかにするとともに、報告書等にまとめ、経営戦略、組織・人事戦略、業務改善等の課題解決策を経営者等に提案する。提案が会社から承認されたら、その方針に沿った具体的な計画やマニュアルを作成したり、方針が実現されるよう従業員に対する研修を行う。その後、改革や改善が適切に実施されているか、現場での視察や聞き取りを行い、経営が改善されるよう支援やアドバイスを続けていく。
企業のM&A、知的所有権の活用、技術マネジメント、人材育成など専門性が高いサービスについては、中小企業診断士や公認会計士、弁理士、弁護士、社会保険労務士などの専門家とチームを組んで業務を行うこともある。
また、経営コンサルタントの仕事としてデジタル技術を用い業務改革、企業の海外事業戦略の立案、生産性の向上に関するコンサルティング等が、最近では注目されている。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
プレゼン資料作成ソフト(PowerPoint、Keynote等)、パソコン
主な業務
- 経営上の問題について経営者や各層の社員から情報を収集し、整理する。
- 取引先を含めた関係者と話し合いの場を持ち、現場視察を行って実態を把握する。
- 収集した情報を分析し、問題点を明らかにした報告書を作成する。
- 調査や分析に基づき、経営戦略、人事戦略、業務改革等の案を作成する。
- 経営戦略、人事戦略、業務改革の案を経営者等にプレゼンテーションする。
- 会社から承認された方針に基づいて、具体的な計画やマニュアルを作成する。
- 戦略や改革案が適切に実行されるよう、社員等に対して研修を行う。
- 従業員と面接をして聞き取りし、戦略や改革案が実行されているか確認する。
- 戦略や改革案の実施状況を調べるために現場を視察し、チェックをする。
- 視察やチェックに基づき、担当部門や経営者にアドバイスや支援を行う。
- 関連事業や新規事業の提案をする。
- 特に人材育成面で管理者、職場責任者と面接し、指導したり改善案の提示をする。
- 経営者の経営戦略に基づき、組織構造、組織運営の仕組みを提案する。
- 新しい評価・等級・報酬の仕組み等、人事制度の仕組みを作る。
- 情報システムの効率性、有効性、経済性などを調べて経営者に報告する。
- ガバナンスや法務などのリスク管理について、助言や指導を行う。
- 企業の合併や買収等に関するアドバイスや仲介業務をする。
- 関係省庁からの情報収集や、折衝を行う。
- 補助金獲得の支援を行う。
- ISO認証取得の支援を行う。
なるには
新卒者が経営コンサルタントになるには、経営学部や商学部、工学部(経営工学科)などの大学や大学院を卒業して経営コンサルティング会社(コンサルティングファーム)に就職するのが一般的である。外資系の経営コンサルティング会社では、MBA取得者の割合が高い。
経営コンサルタント関連の資格としては中小企業診断士や経営士などがある。ただし、これらの資格がなくても経営コンサルタントになることは可能である。また、税理士などの士業が専門知識を活かして経営コンサルタントを行う業務に参入する例もある。
大企業等において、金融、財務、国際、技術、人事など、様々な専門業務を経験した後、その経験を活かして経営コンサルタントに転身する人もいる。その場合は学歴よりも、どのような専門業務を経験してきたかという職歴が重視される。また、専門分野を特化し、「ISOコンサルタント」など、得意分野がわかる肩書を名乗るコンサルタントもいる。比較的若い30~40代の経営コンサルタントはDXコンサルティングなどを行う者が多い。
経営コンサルタントは経営環境の変化に対応できるよう、絶えず専門分野を中心に様々な分野の情報を収集していくことが求められる。また、論理的な思考、分析力、自分の考え方を表現する能力、更に人間性など、幅広い様々な能力と資質が必要とされる。
この仕事で働く人は、大卒の人が多いと答えています。 job tag がそれぞれの職業で働く人に行った調査(複数回答)によるものです。働く人の実感を示すもので、それぞれの学歴の人の割合ではありません。
就き方
- 大学: ビジネス・商学の学位, 日本の85校の大学で開講
- 国家資格・免許: job tag がこの仕事の関連資格として挙げている資格です:公認会計士。
- 国家資格・免許: job tag がこの仕事の関連資格として挙げている資格です:税理士。
- 国家資格・免許: job tag がこの仕事の関連資格として挙げている資格です:中小企業診断士。
給与 · 求人の状況 · AIとこの職業
- 平均年収:¥11,346,400 民間企業だけ(常用労働者10人以上の事業所)の数値です。公立学校の教員や警察官などの公務員は含まれません。
- 月の所定内給与(残業代と賞与を除く):中央値は¥528,100で、中間の半数の人は月¥389,000〜¥812,500です。
- 賃金構造基本統計調査の職種「その他の経営・金融・保険専門職業従事者」の数値です
- ハローワークの有効求人倍率は0.80倍です(2025年)。 将来の予測ではなく、いまの求人の状況を示す数値です。ハローワークに登録された求人と求職者だけを数えたもので、大卒や専門職の採用の多くはハローワークを通りません。
- 国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIによってこの仕事の一部の作業が変わる可能性があります。
労働条件の特徴
経営コンサルタントは全国に分布しているものの、大手のコンサルティング会社(コンサルティングファーム)は顧客となる企業が多い大都市圏に集中している。
経営コンサルタントの勤務時間は、クライアントや顧問先の都合が優先されるためフレックスタイム制が採用されるケースが多い。
給料は固定給に実績給が加算される形が一般的である。実力が反映されるため、賃金額に個人差が大きい。
経営コンサルタントは他の業界での経験を活かして参入することもできる職業である。また、実力と実績があれば独立開業の可能性もある。
クライアント側のニーズの高度化や多様化から、一人では対応が困難なこともあり、様々な分野の専門家が集まってチームコンサルティングにあたることが多くなっている。
関連する職業
よくある質問
経営コンサルタントになるにはどうすればいいですか?
新卒者が経営コンサルタントになるには、経営学部や商学部、工学部(経営工学科)などの大学や大学院を卒業して経営コンサルティング会社(コンサルティングファーム)に就職するのが一般的である。外資系の経営コンサルティング会社では、MBA取得者の割合が高い。
日本での経営コンサルタントの収入はどのくらいですか?
民間企業での平均年収は、賞与を含めて¥11,346,400です(厚生労働省)。 この数値は、いくつかの職業を含む賃金構造基本統計調査の職種「その他の経営・金融・保険専門職業従事者」のものです。
経営コンサルタントになるには学位が必要ですか?
多くの場合は必要です。この職業が属する国勢調査の職業分類では、働く人の83%が大卒以上です。
AIによって経営コンサルタントの仕事は変わりますか?
国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIによってこの仕事の一部の作業が変わる可能性があります。
出典
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」令和7年、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 総務省統計局「令和2年国勢調査」抽出詳細集計、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)職業情報データベース ダウンロードデータ(解説系 ver.7.01、簡易版数値系 ver.7.00)、職業情報提供サイト(job tag)、2026年10月4日取得
- International Labour Organization, Generative AI and Jobs: A Refined Global Index of Occupational Exposure (ILO Working Paper 140, Gmyrek et al.)(ILO Working Paper 140, May 2025, Annex Table A1)、CC BY 4.0、2026年10月4日取得
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ(IPD_DL_description_7_01.xlsx)ver.7.01 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ(IPD_DL_numeric_7_00.xlsx)ver.7.00 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」を加工して作成
出典:総務省統計局「令和2年国勢調査」を加工して作成
出典:文部科学省「令和7年度学校基本調査」を加工して作成
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」を加工して作成
出典:総務省「日本標準職業分類(平成21年12月告示)」
2026年10月4日更新
