助産師になるには
出産の介助、妊産婦の相談、妊娠から産後までの母子の保健指導を行う。
仕事内容
出産の介助、妊産婦の相談、妊娠から産後までの母子の保健指導を行う。このほか、育児指導や不妊治療、思春期などの性の相談などにもかかわることがある。
正常な妊娠・分娩・産褥の経過であれば、助産師の責任で分娩を介助し、妊産婦と新生児の健康診査や健康教育を行うことができる。
助産師は、戦前「お産婆さん」と呼ばれ、自宅での出産に立ち会って生まれる赤ちゃんをとりあげ、地域で母子の健康に大きく貢献していたが、戦後は病院での出産が主流になり、多くの助産師が病院で活躍するようになった。
病院では、出産の介助を中心に、乳房マッサージを行ったり、新生児の健康診査、沐浴(もくよく)・授乳の介助、新生児のケア、育児指導をするなど、産後の母子の健康を見守り、精神的に不安定になりがちな妊産婦の相談にのったりアドバイスをしたりする。
助産所では、正常な経過の妊娠、出産しか取り扱わないため、どうしても必要な時以外は、薬や器械は使用せずに自然出産するよう手助けしており、薬は医師の指示がなければ使用できない。
また、助産師は一般的に、妊娠・出産・子育てという、いわゆる出産をめぐって世話をする人というイメージがあるが、女性への指導を中心にして、男性をも含めた両性への性と生殖にかかわる支援をする専門家として、不妊相談や遺伝相談、思春期・更年期の人々への相談・支援等を行う仕事も行っている。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
医療機器(聴診器、注射器等)
主な業務
- 妊婦に検診の結果や注意事項を説明する。
- 病室や分娩室の準備や器具・装置・備品の準備をする。
- 妊娠あるいは分娩中に異常な事態が発生した場合には、所定の緊急措置を行い、産科医に連絡をとる。
- 医師の指示に従って手術の補助をする。
- 分娩を介助し、分娩後の処置をする。
- 新生児の健康チェックや様々な計測を行う。
- 母子手帳や出生証明書に出産に関する記録を記入する。
- 出産後の産婦の状態を確認し、授乳や母体回復のための指導をする。
- 新生児検診や退院時の家庭育児指導により、母子の健康をチェックし、助言する。
- 妊娠中や出産後の乳房ケアや授乳の指導を行う。
- 妊娠期間中に母親学級を開催する。
- 家族計画、出産、育児について、個別または集団での指導を行う。
- 妊産婦や新生児の情報を地域と共有し、連携して援助する。
- 公的援助や子育て支援サービスの情報を妊産婦に提供する。
- 妊婦の精神状況を確認し、サポートする。
- 妊産婦の骨盤ケアを行う。
- 注射や採血を行う。
- 外来患者の主訴や身体の状態を踏まえて必要な検査を実施する。
- 集中治療室(NICU)で母子の支援や看護を行う。
- 流産後の手術や人工妊娠中絶手術を介助する。
- 他の助産師や、看護・助産学生に指導・教育する。
なるには
助産師になるには助産師国家試験に合格する必要がある。この試験の受験資格は看護師国家試験に合格していることが前提となるため、看護師国家試験合格に向け、高校卒業後、看護系大学、短大又は専門学校にて3~4年専門教育を修めたのち、試験に臨む。試験合格後、看護系大学にて助産師選択課程を選択した者は助産師国家試験の受験資格を得る。この他の選択をした者は、看護系大学院で2年間又は、看護大学専攻科・別科、看護短期大学専攻科、助産師養成所のいずれかで1年間の専門教育を修めたのち、助産師国家試験の受験資格を得る。いずれの過程においても助産師国家試験に合格後、助産師となることができる。
現在は職業・資格・試験の名称が「助産婦」から「助産師」に変わっているものの、助産師試験の受験資格は女性に限られている。
出産時の母子の生命の安全を確保するために、関連の専門知識・技術に加えて、適切な判断力と敏速な対応能力が求められる。
この仕事で働く人は、大卒または専門学校卒の人が多いと答えています。 job tag がそれぞれの職業で働く人に行った調査(複数回答)によるものです。働く人の実感を示すもので、それぞれの学歴の人の割合ではありません。
就き方
- 大学: 看護・助産の学位, 日本の79校の大学で開講
- 国家資格・免許: job tag がこの仕事の関連資格として挙げている資格です:助産師。この仕事に就くには必要です(job tag の「就くには」をもとに Peernovo が判断)。
- 国家資格・免許: job tag がこの仕事の関連資格として挙げている資格です:看護師。この仕事に就くには必要です(job tag の「就くには」をもとに Peernovo が判断)。
給与 · 求人の状況 · AIとこの職業
- 平均年収:¥5,667,000 民間企業だけ(常用労働者10人以上の事業所)の数値です。公立学校の教員や警察官などの公務員は含まれません。
- 月の所定内給与(残業代と賞与を除く):中央値は¥328,700で、中間の半数の人は月¥294,000〜¥393,700です。
- ハローワークの有効求人倍率は2.05倍です(2025年)。 将来の予測ではなく、いまの求人の状況を示す数値です。ハローワークに登録された求人と求職者だけを数えたもので、大卒や専門職の採用の多くはハローワークを通りません。
- 国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
労働条件の特徴
助産師の就労先としては病院、診療所、助産所が多い。また、病院等での実務経験を積んだ後、自ら助産所を開業する場合もある。このほか、自治体の保健センター等公的機関に勤務している者もいる。
病院勤務の場合、看護職と同様3交替制・2交替制で日勤や夜勤を行うのがほとんどである。妊婦の外来、産後の外来を担当する場合もある。
助産所を運営している場合は、自然出産を志向する夫婦のニーズに応え、助産所や自宅での出産に対応するが、出産があれば、昼夜関係なく仕事をすることになる。
保健センター等に勤務する者は、新生児訪問として管轄内の家庭を訪問する等外回りの仕事もある。
よくある質問
助産師になるにはどうすればいいですか?
助産師になるには助産師国家試験に合格する必要がある。この試験の受験資格は看護師国家試験に合格していることが前提となるため、看護師国家試験合格に向け、高校卒業後、看護系大学、短大又は専門学校にて3~4年専門教育を修めたのち、試験に臨む。試験合格後、看護系大学にて助産師選択課程を選択した者は助産師国家試験の受験資格を得る。この他の選択をした者は、看護系大学院で2年間又は、看護大学専攻科・別科、看護短期大学専攻科、助産師養成所のいずれかで1年間の専門教育を修めたのち、助産師国家試験の受験資格を得る。いずれの過程においても助産師国家試験に合格後、助産師となることができる。
日本での助産師の収入はどのくらいですか?
民間企業での平均年収は、賞与を含めて¥5,667,000です(厚生労働省)。
助産師になるには学位が必要ですか?
必ずしも必要ではありません。この職業が属する国勢調査の職業分類では、働く人の44%が大卒以上です。主な就き方:看護・助産の学位。
AIによって助産師の仕事は変わりますか?
国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
出典
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」令和7年、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 総務省統計局「令和2年国勢調査」抽出詳細集計、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)職業情報データベース ダウンロードデータ(解説系 ver.7.01、簡易版数値系 ver.7.00)、職業情報提供サイト(job tag)、2026年10月4日取得
- International Labour Organization, Generative AI and Jobs: A Refined Global Index of Occupational Exposure (ILO Working Paper 140, Gmyrek et al.)(ILO Working Paper 140, May 2025, Annex Table A1)、CC BY 4.0、2026年10月4日取得
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ(IPD_DL_description_7_01.xlsx)ver.7.01 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ(IPD_DL_numeric_7_00.xlsx)ver.7.00 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」を加工して作成
出典:総務省統計局「令和2年国勢調査」を加工して作成
出典:文部科学省「令和7年度学校基本調査」を加工して作成
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」を加工して作成
出典:総務省「日本標準職業分類(平成21年12月告示)」
2026年10月4日更新
