不動産鑑定士になるには
不動産鑑定評価基準に基づいて土地や建物の経済的価値を判断し、適正な価格を決める。
仕事内容
不動産(土地と建物の総称)の売買を行ったり、不動産を担保にしてお金を借りたり、ビルやマンションの家賃を決めたりする際に、不動産の公正な価格を決めることが必要となり、そうした時に不動産を鑑定して評価するのが不動産鑑定士である。
依頼者から鑑定の申し込みがあると、まず、その土地や建物についてどれほどの費用で作られているのか、近接地域や類似事例ではどれくらいの価格で取引されているのか、それを利用するとどれほどの利益が得られるかなどを調査し、分析する。そして不動産鑑定評価基準に基づいて、総合的に判断し、適正な価格を求め、経過と結果を「不動産鑑定評価書」に取りまとめ、依頼者に説明と報告をする。また必要に応じて不動産利用のコンサルティング等も行う。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
文書作成ソフト(Word、一太郎等)、パソコン
主な業務
- 鑑定を依頼された土地や建物の調査を行い、周辺地域の情報を収集する。
- 評価基準に自らの経験などを加えて総合的に判断し、不動産の適正な価格を決める。
- 鑑定結果について鑑定評価書としてとりまとめ、依頼者に報告する。
- 不動産売買の価格が適正かどうかを判断する。
- 課税対象となる不動産の鑑定をする。
- 国有財産や公共用地などの取得または処分に関する鑑定をする。
- 金融機関の融資を受ける場合の担保不動産の鑑定をする。
- 競売物件など訴訟事件に関する不動産の鑑定をする。
- 証券化不動産を評価する。
- 不動産の鑑定評価などの問題についての相談に応じる。
- 不動産の有効活用について、顧客に助言する。
- 相続の際に、不動産に関わる助言を行う。
- 統計ソフトを用いて、不動産の価格を決定する。
- 不動産が真正な登記名義か確認する。
- 評価方法などに関する新しい知識を習得する。
なるには
不動産鑑定士試験に合格する必要がある。
受験資格に制限はないが、公認会計士試験や司法試験に合格すると一部試験が免除となる。試験合格後、実務修得において不動産鑑定士となるのに必要な技能及び高度な専門的応用能力を修得し、国土交通省の修了考査を受けたのち、同省に備える不動産鑑定士名簿に登録、その資格を有する。
資格取得後は、企業内鑑定士として、鑑定評価を行ったり、独立開業して事業を始めることができる。
土地や建物には非常に多くの法律、規制、助成措置等が関連しているため、豊富な知識と経験が必要である。
この仕事で働く人は、大卒の人が多いと答えています。 job tag がそれぞれの職業で働く人に行った調査(複数回答)によるものです。働く人の実感を示すもので、それぞれの学歴の人の割合ではありません。
就き方
- 大学: ビジネス・商学の学位, 日本の85校の大学で開講
- 国家資格・免許: job tag がこの仕事の関連資格として挙げている資格です:不動産鑑定士。この仕事に就くには必要です(job tag の「就くには」をもとに Peernovo が判断)。
- 国家資格・免許: job tag がこの仕事の関連資格として挙げている資格です:宅地建物取引士(旧:宅地建物取引主任者)。
給与 · 求人の状況 · AIとこの職業
- 平均年収:¥5,833,100 民間企業だけ(常用労働者10人以上の事業所)の数値です。公立学校の教員や警察官などの公務員は含まれません。
- 月の所定内給与(残業代と賞与を除く):中央値は¥307,800で、中間の半数の人は月¥251,700〜¥414,600です。
- 賃金構造基本統計調査の職種「他に分類されない専門的職業従事者」の数値です
- ハローワークの有効求人倍率は0.80倍です(2025年)。 将来の予測ではなく、いまの求人の状況を示す数値です。ハローワークに登録された求人と求職者だけを数えたもので、大卒や専門職の採用の多くはハローワークを通りません。
- 国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIによってこの仕事の一部の作業が変わる可能性があります。
労働条件の特徴
多くは不動産鑑定事務所に勤めるが、不動産会社、信託銀行などの金融機関、建設・土木会社などに勤める人もいる。この他、不動産コンサルタントとして活躍する人もいる。大都市圏では、土地や住宅が多く、不動産の取引が活発であるため、多くが大都市で仕事に就いている。
収入面では、企業に勤めた場合は、専門職として処遇される。個人で経営している人は、努力次第で多くの収入を得ることもできる。
仕事は民間法人、国又は地方公共団体などからの依頼である。
豊富な経験が必要とされることから40歳代が3割弱を占めて最も多いが、60歳以上も4割超を占める。(2017年時点*)。
*国土交通省 土地・建設産業局 地価調査課
関連する職業
よくある質問
不動産鑑定士になるにはどうすればいいですか?
不動産鑑定士試験に合格する必要がある。
日本での不動産鑑定士の収入はどのくらいですか?
民間企業での平均年収は、賞与を含めて¥5,833,100です(厚生労働省)。 この数値は、いくつかの職業を含む賃金構造基本統計調査の職種「他に分類されない専門的職業従事者」のものです。
不動産鑑定士になるには学位が必要ですか?
多くの場合は必要です。この職業が属する国勢調査の職業分類では、働く人の67%が大卒以上です。
AIによって不動産鑑定士の仕事は変わりますか?
国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIによってこの仕事の一部の作業が変わる可能性があります。
出典
- 総務省統計局「令和2年国勢調査」抽出詳細集計、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」令和7年、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)職業情報データベース ダウンロードデータ(解説系 ver.7.01、簡易版数値系 ver.7.00)、職業情報提供サイト(job tag)、2026年10月4日取得
- International Labour Organization, Generative AI and Jobs: A Refined Global Index of Occupational Exposure (ILO Working Paper 140, Gmyrek et al.)(ILO Working Paper 140, May 2025, Annex Table A1)、CC BY 4.0、2026年10月4日取得
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ(IPD_DL_description_7_01.xlsx)ver.7.01 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ(IPD_DL_numeric_7_00.xlsx)ver.7.00 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」を加工して作成
出典:総務省統計局「令和2年国勢調査」を加工して作成
出典:文部科学省「令和7年度学校基本調査」を加工して作成
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」を加工して作成
出典:総務省「日本標準職業分類(平成21年12月告示)」
2026年10月4日更新
