解体工になるには
別名: 解体工(建造物), 家屋解体工, 建築解体工, コンクリートはつり工(解体工事), 取りこわし作業員
既存の建築物や工作物を道具や機械を用いて取り壊し(解体工事)、特定の建材については分別を行う。
仕事内容
取り壊しに当たっては、先ず対象となるビルなどを調べ、取り壊しの方法や手順などを決定し、足場を組みシートなどでビルを覆って、破片などが周囲に飛び散るのを防止するなどの準備作業を行う。
次に、工事の計画書にしたがって本格的な取り壊し・撤去作業を行う。その際、環境面にも配慮し水をかけて粉塵が飛ばないように注意しながら作業し、建物の土台部分までを取り壊していく。なお、以前は機械で一気に壊す(ミンチ解体)ということもあったが、現在は特定の建設廃棄物資材は有効に利用することが求められているので、大型機械を用いる場合でも分別を考えて作業する。
最後に、コンクリート、鉄、木材などを分別して収集する。その後トラック等で運び出し、更地にして引き渡す。工事期間を守り、安全に施工することが必要である。
また、建設リサイクル法の制定以降も、解体工事に関する規制は強化される傾向にあり、情報をきちんと入手し、正しく作業を行うことが求められている。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
トラック、工具(かなづち、のこぎり等の手動工具、ドリル等の電動工具)、作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、グローブ、安全靴等)
主な業務
- 取り壊しをする建物を調べ、方法や手順を決定する。
- 地盤や埋設物を調査する。
- 建設リサイクル法に基づく解体届けを自治体へ提出する。
- 振動や粉塵を防止する対策をとる。
- 解体作業前に、建屋内外にあるごみなどの残置物を運び出す。
- 足場を組み、シートで建物を覆う。
- 取りこわし作業中は、粉塵の飛び散りを防ぐため、水をかける。
- 屋根に綱を巻きつけ、引き倒す。
- 鉄筋を焼き切るために溶接機や電動のこぎりを操作する。
- 木製の柱や壁を壊すために、電動のこぎりや重機を運転する。
- コンクリート部分を壊すために、重機を運転する。
- バールやハンマーを使って手作業で壊す。
- アスベストの除去工事を行う。
- ダイオキシン類の除去工事を行う。
- 雑草を刈るため、草刈機械を操作する。
- 再使用が可能な鋼材、木材、石材、れんがを分別して収集する。
- 瓦礫をトラックで運び出す。
- 廃棄物の管理帳票を発行・管理する。
- 重機を使用できない狭所において、重量物を撤去する。
- 解体作業に必要な器具や足場材の仕入れや在庫管理を行う。
なるには
入職にあたって、特に資格や学歴などは必要とされないが、普通自動車免許等を取得していることが望ましい。中途採用で入職する場合もある。
入職後はOJT等を通して作業手順を学び、実務経験を重ねながら、ガス溶接、地山掘削、足場組立、鉄骨組立、コンクリート造の工作物の解体など各種講習に参加し、必要に応じて関連する資格等を取得していくと仕事の幅が拡がる。一人前になるには3年から5年程度の期間を要する。また原則として解体工事実務経験年数が8年以上ある者は「解体工事施工技士」の資格試験を受けることができる。合格すると解体のスペシャリストとして評価される。危険な作業を伴うため、正確さや注意力が求められる。
この仕事で働く人は、高卒または高卒未満の人が多いと答えています。 job tag がそれぞれの職業で働く人に行った調査(複数回答)によるものです。働く人の実感を示すもので、それぞれの学歴の人の割合ではありません。
就き方
- 国家資格・免許: job tag がこの仕事の関連資格として挙げている資格です:ガス溶接技能者。
- 国家資格・免許: job tag がこの仕事の関連資格として挙げている資格です:ガス溶接作業主任者、地山の掘削及び土止め支保工作業主任者、建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者、足場の組立て等作業主任者、コンクリート造の工作物の解体等作業主任者。
給与 · 求人の状況 · AIとこの職業
- 平均年収:¥4,145,100 民間企業だけ(常用労働者10人以上の事業所)の数値です。公立学校の教員や警察官などの公務員は含まれません。
- 月の所定内給与(残業代と賞与を除く):中央値は¥289,400で、中間の半数の人は月¥227,200〜¥357,200です。
- 賃金構造基本統計調査の職種「建設躯体工事従事者」の数値です
- ハローワークの有効求人倍率は7.91倍です(2025年)。 将来の予測ではなく、いまの求人の状況を示す数値です。ハローワークに登録された求人と求職者だけを数えたもので、大卒や専門職の採用の多くはハローワークを通りません。
- 国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
労働条件の特徴
建築物や工作物の取り壊しを行うため、全国各地の現場が職場となる。工事量は大都市圏が多く、業者数も東京、大阪、神奈川等に多い。
勤務時間は午前8時頃から午後5時頃までが一般的だが、対象となる建築物やその他の工作物等の取り壊し条件等によっては、夜間に工事が行われることもある。また、後片付け等による残業が発生する場合もある。
建設された建築物や工作物には更新期があるため、一定の仕事の需要が見込まれる。また、石綿に代表される人体への有害性をもつ建材等を取り扱うことも増加すると考えられ、解体工事での各種の安全対策等への対応も求められている。
関連する職業
よくある質問
解体工になるにはどうすればいいですか?
入職にあたって、特に資格や学歴などは必要とされないが、普通自動車免許等を取得していることが望ましい。中途採用で入職する場合もある。
日本での解体工の収入はどのくらいですか?
民間企業での平均年収は、賞与を含めて¥4,145,100です(厚生労働省)。 この数値は、いくつかの職業を含む賃金構造基本統計調査の職種「建設躯体工事従事者」のものです。
解体工になるには学位が必要ですか?
通常は必要ありません。この職業が属する国勢調査の職業分類で大卒以上の人は4%にとどまります。
AIによって解体工の仕事は変わりますか?
国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
出典
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」令和7年、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 総務省統計局「令和2年国勢調査」抽出詳細集計、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)職業情報データベース ダウンロードデータ(解説系 ver.7.01、簡易版数値系 ver.7.00)、職業情報提供サイト(job tag)、2026年10月4日取得
- International Labour Organization, Generative AI and Jobs: A Refined Global Index of Occupational Exposure (ILO Working Paper 140, Gmyrek et al.)(ILO Working Paper 140, May 2025, Annex Table A1)、CC BY 4.0、2026年10月4日取得
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ(IPD_DL_description_7_01.xlsx)ver.7.01 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ(IPD_DL_numeric_7_00.xlsx)ver.7.00 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」を加工して作成
出典:総務省統計局「令和2年国勢調査」を加工して作成
出典:文部科学省「令和7年度学校基本調査」を加工して作成
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」を加工して作成
出典:総務省「日本標準職業分類(平成21年12月告示)」
2026年10月4日更新
