経理課長になるには
国・地方公共団体・会社・社団法人・財団法人等の法人組織において、経理課(課相当を含む)の業務を管理・監督する仕事に従事する。
仕事内容
国・地方公共団体・会社・社団法人・財団法人等の法人組織において、経理課(課相当を含む)の業務を管理・監督する仕事に従事する。組織によって課や職位の名称が異なる場合があるが、ここでは、一般的に経理課長といわれる職業について記述する。
経理の仕事とは、仕分伝票の起票、各種帳簿の作成、月次決算書類の作成、貸借対照表・損益計算書などの年次決算書類の作成、納税書類の作成などをいう。
経理課長は、管理職として、経理課において、組織全体の経理事務の統括、課員の業務分担の設定、業務の進捗管理、業務遂行に係る承認や指導・助言、人事評価や勤務管理等の人事労務管理等を行う。管理業務のほかに、経理事務を課員と分担して行っていることもある。また、定例業務の統括のほか、会計監査、税務調査への対応において中心的な役割を果たすことも多い。出入金の管理等についての他部署からのヒアリング実施や、月次決算などの役員会等に提出する資料の作成、銀行との融資にかかる折衝、契約する公認会計士、監査法人への社内の会計処理についての説明や意見聴取を行う場合もある。
経理という仕事の性質上、金銭上の数字の誤りなく正確に期限までに業務を終えることが重要であり、業務の進捗状況と経理の内容に係る数字等の正確さに常に留意し業務を管理する必要がある。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
パソコン、業務管理システム、経理・会計管理のソフト、クラウド、表計算ソフト(Excel等)、会社法、金融商品取引法等会計処理関係法令
主な業務
- 所属組織内の経理事務を統括する。
- 課の業務の進捗管理を行う。
- 部下に対して、業務遂行に係る承認や指導・助言を行う。
- 部下の人事評価や勤務勤怠管理等の人事労務管理を行う。
- 課の経理業務の一部を課員と分担して行う。
- 会計検査や税務調査に対応する。
- 出入金の管理等について他部署からのヒアリングを行う。
- 月次決算等の役員会に提出する資料を作成する。
- 銀行と融資にかかる折衝を行う。
- 社内の会計処理等について公認会計士や監査法人に説明し、意見を求める。
なるには
内部登用の場合と、中途採用される場合がある。内部登用では、総合職採用等で他部門へ配属された後に、経理部門で一定年数の経験を積んで就く場合や、経理の専門職として経験を積んで就く場合等がある。一方、中途採用では、外部から課長職に応募して就く場合、親会社や金融機関から出向して就く場合、経理の経験者が転職し、数年勤務した後、課長に就く場合等がある。いずれのケースでも、課長に就く以前に、経理職としての一定年数の経験を積んでいる場合が多い。
管理職へ昇進する際には、セクハラやパワハラ研修などの社内コンプライアンス遵守に関する研修や部下の能力評価などの人事労務管理に関する研修、リーダーシップの発揮や部下のサポートの仕方、より良好な組織風土の作り方の研修等の何らかの管理職研修を受ける場合が多い。
経理課長として求められるのは、会社法、金融商品取引法などの会計処理に関する法令内容及び法人税法、消費税などの税務処理に関する法令内容と組織内の処理方法等の経理事務に関する全般的な知識である。部下の仕事ぶりを確認し指導するために、経理の実務をよく知っていることが必須である。簿記の資格を持っている人も多い。経理事務以外の現場での経験を持っていると、業務を行う際に役に立つ。経理事務の性質上、業務上の数字への関心、その数値の根拠を突き詰めて考える姿勢が求められる。また、経費支出の必要性等に関する他部署等との調整があるため、高いコミュニケーション能力が求められる。組織の金銭の流れを管理する立場であることや、期日を守り正確に仕事を進めることが重要であるため、責任感や正義感、トラブルがあったときに解決策をまとめる力も必要である。さらに、他の部署と比べて、売り上げへの貢献や新製品の開発といった成果が見えづらいため、経理課長として、社内に向けて、経理課の業務内容を発信していくアピール力や、部下をまとめるリーダーシップがあることも望ましい。
この仕事で働く人は、大卒または高卒の人が多いと答えています。 job tag がそれぞれの職業で働く人に行った調査(複数回答)によるものです。働く人の実感を示すもので、それぞれの学歴の人の割合ではありません。
就き方
- 大学: ビジネス・商学の学位, 日本の85校の大学で開講
給与 · 求人の状況 · AIとこの職業
- 平均年収:¥9,667,600 民間企業だけ(常用労働者10人以上の事業所)の数値です。公立学校の教員や警察官などの公務員は含まれません。
- 月の所定内給与(残業代と賞与を除く):中央値は¥551,300で、中間の半数の人は月¥446,900〜¥687,300です。
- 賃金構造基本統計調査の職種「管理的職業従事者」の数値です
- ハローワークの有効求人倍率は0.96倍です(2025年)。 将来の予測ではなく、いまの求人の状況を示す数値です。ハローワークに登録された求人と求職者だけを数えたもので、大卒や専門職の採用の多くはハローワークを通りません。
- 国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
労働条件の特徴
勤務先は所属組織の経理部門であり、職場は全国に広がっている。賃金、労働時間等労働条件は勤務先の規定による。就業時間は規則的なことが多く、土日祝日は休みとなることが多い。ただし、勤務先にもよるが、月末月始の月次決算時や、会社の予算策定時など、特定の時期に労働時間が通常よりも長くなることがある。オフィス内での仕事がほとんどであり、顧客先を回ることは少ない。
経理・会計の仕事は社内業務システムの導入等コンピュータ化が進んでおり、業務は高度化・専門化している。また、これまでは経理事務といえばまず入力が必要であったが、今後は、領収書をOCRで読み込むなどにより入力業務の割合が減少し、組織内のシステムを使って提出されるデータのチェック業務が増えてくるとみられること、ペーパーレス化が一層進展し書類の整理業務の減少が見込まれることなどから、経理の仕事内容が変化してくるのではないかと考えられる。
関連する職業
よくある質問
経理課長になるにはどうすればいいですか?
内部登用の場合と、中途採用される場合がある。内部登用では、総合職採用等で他部門へ配属された後に、経理部門で一定年数の経験を積んで就く場合や、経理の専門職として経験を積んで就く場合等がある。一方、中途採用では、外部から課長職に応募して就く場合、親会社や金融機関から出向して就く場合、経理の経験者が転職し、数年勤務した後、課長に就く場合等がある。いずれのケースでも、課長に就く以前に、経理職としての一定年数の経験を積んでいる場合が多い。
日本での経理課長の収入はどのくらいですか?
民間企業での平均年収は、賞与を含めて¥9,667,600です(厚生労働省)。 この数値は、いくつかの職業を含む賃金構造基本統計調査の職種「管理的職業従事者」のものです。
経理課長になるには学位が必要ですか?
必ずしも必要ではありません。この職業が属する国勢調査の職業分類では、働く人の54%が大卒以上です。主な就き方:ビジネス・商学の学位。
AIによって経理課長の仕事は変わりますか?
国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
出典
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」令和7年、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 総務省統計局「令和2年国勢調査」抽出詳細集計、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)職業情報データベース ダウンロードデータ(解説系 ver.7.01、簡易版数値系 ver.7.00)、職業情報提供サイト(job tag)、2026年10月4日取得
- International Labour Organization, Generative AI and Jobs: A Refined Global Index of Occupational Exposure (ILO Working Paper 140, Gmyrek et al.)(ILO Working Paper 140, May 2025, Annex Table A1)、CC BY 4.0、2026年10月4日取得
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ(IPD_DL_description_7_01.xlsx)ver.7.01 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ(IPD_DL_numeric_7_00.xlsx)ver.7.00 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」を加工して作成
出典:総務省統計局「令和2年国勢調査」を加工して作成
出典:文部科学省「令和7年度学校基本調査」を加工して作成
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」を加工して作成
出典:総務省「日本標準職業分類(平成21年12月告示)」
2026年10月4日更新
