営業課長になるには
会社等において、営業課(課相当を含む)の業務を管理・監督する仕事に従事する。
仕事内容
会社等において、営業課(課相当を含む)の業務を管理・監督する仕事に従事する。組織によって課や職位の名称が異なる場合があるが、ここでは、一般的に営業課長といわれる職業について記述する。
営業の仕事とは、他人を訪問するなどし、自社の商品の販売、製造などに関する取引上の勧誘・交渉・受注・契約締結を行うことなどをいう。
営業課長は、管理職として、営業課において、営業戦略の企画、課の売上げ目標や業務計画の設定と実績管理、課員の営業先等の分担の設定、営業活動に係る指導・助言、人事評価や勤務管理等の人事労務管理を行う。
年間の売上げ目標や担当の営業先等を課員に割り振る際には、本人が納得して業務に取り組めるように丁寧に説明を行う。部下が担当する困難な案件や重要な案件について相談を受けた場合には、助言を行うとともに、顧客への訪問等に同行したり、自ら顧客対応するなど、解決や契約の成約等に向けた動きをする。担当業務が予定どおり進んでいない部下や業務負担の大きい部下等に対しては特に配慮する。また、社内の他部門との業務に係る調整を行う。部長等の上司や幹部に対して、定期的な報告機会や会議等の場で、懸案事項や実績等について随時報告し、必要な助言を仰ぎ、部下と共有する。営業という仕事の性質上、売上げ目標を達成することが重要であり、管理職としての責任感を持って売上げの推移に常に留意し業績を管理する。管理職として、課員の働きやすい環境づくりや、本人の長所を伸ばし、不足している点を教育するなどの人材育成も行う。
営業課長は、管理的な仕事を行いつつ一部営業の仕事にも従事している場合があり、会社にとって重要な顧客や、対応に留意が必要な顧客を担当していることもある。
◇よく使う道具、機材、情報技術等
パソコン、プレゼン資料作成ソフト(PowerPoint等)、表計算ソフト(Excel等)
主な業務
- 営業戦略の企画を行う。
- 課の売上げ目標や業務計画を設定し、実績管理を行う。
- 部下に対して、営業活動等に係る指導、助言を行う。
- 部下の人事評価や勤務管理等の人事労務管理を行う。
- 部下が担当する顧客への訪問に同行する。
- 社内の他部門との業務に係る調整を行う。
- 上司や幹部に対して、懸案事項や実績について報告・相談する。
- 課員の働きやすい環境づくりや人材育成を行う。
- 会社にとって重要な顧客等、自ら顧客を担当する。
なるには
会社等の内部登用の場合と、中途採用される場合がある。内部登用では、他部門へ配属された後に営業部門で一定年数の経験を積んで就く場合や、営業職として経験を積んで就く場合等がある。一方、中途採用では、課長職に応募して就く場合や、親会社等からの転籍による場合等がある。いずれにしても、課長に就く以前に、営業職としての一定年数の経験を積んでいる場合が多い。
営業課長に就くために、財務、マーケティング、事業戦略等の社内試験に一定期間内に合格することが求められる企業もある。
管理職へ昇進する際には、セクハラやパワハラ研修などの社内コンプライアンス遵守に関する研修や部下の能力評価などの人事労務管理に関する研修、リーダーシップの発揮や部下のサポートの仕方、より良好な組織風土の作り方の研修等の何らかの管理職研修を受ける場合が多い。
営業課長として求められる資質の一つは、前向きで冷静に対応できることである。例えば、製造業においては、製品の設計・開発部門と顧客の間に立ち、クレームにも対応しながら調整を進めることが求められる。さまざまな関係者との会議においては、リーダーシップを持って進行する能力が必要である。それぞれの会社等における自分の業界や自社の商品等の営業に必要な知識、スキルについては自分で積極的に勉強する意欲が必要である。また、営業課長としては、営業課のリーダーとして部下のロールモデルとなれるように、現状を分析して自身の業務でつまずいている要因を把握し解決策を実行する課題解決スキルや、成果を出すことに意義を見出す達成志向、顧客が求めているニーズを引き出し、納得して商品等を購入してもらうためのプレゼンテーション力や折衝力が求められる。グローバル化が進む中で、海外の市場も対象とする企業においては、一定程度の語学力も必要である。顧客の社長や幹部との人間関係を良好に保つことで業界の情報を得ることもあり、コミュニケーション能力は管理職にとっても重要である。
管理職としては、年齢や職務経験などさまざまな背景を持つ部下がいる中で、自分が営業職として培ってきた経験を伝えるとともに、それぞれの持ち味をいかし、やる気を出させるような指導力、何かに悩んでいる様子に気づく等の部下の変化へ配慮することも必要である。
営業課長として特に必要な資質としては、問題が起こったときにどのタイミングでどう対応するかの判断力や、何かを始めようとするときにどこに話を通したらよいか等を部下に助言できるような社内の幅広い人脈を持っていることなどが考えられる。業界によって営業職への対応の傾向が異なるので、顧客の業界に合わせて柔軟な対応を行うことも必要である。
この仕事で働く人は、大卒の人が多いと答えています。 job tag がそれぞれの職業で働く人に行った調査(複数回答)によるものです。働く人の実感を示すもので、それぞれの学歴の人の割合ではありません。
就き方
- 大学: ビジネス・商学の学位, 日本の85校の大学で開講
給与 · 求人の状況 · AIとこの職業
- 平均年収:¥9,667,600 民間企業だけ(常用労働者10人以上の事業所)の数値です。公立学校の教員や警察官などの公務員は含まれません。
- 月の所定内給与(残業代と賞与を除く):中央値は¥551,300で、中間の半数の人は月¥446,900〜¥687,300です。
- 賃金構造基本統計調査の職種「管理的職業従事者」の数値です
- ハローワークの有効求人倍率は0.96倍です(2025年)。 将来の予測ではなく、いまの求人の状況を示す数値です。ハローワークに登録された求人と求職者だけを数えたもので、大卒や専門職の採用の多くはハローワークを通りません。
- 国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIによってこの仕事の一部の作業が変わる可能性があります。
労働条件の特徴
勤務先は企業等の営業部門であり、職場は全国に広がっている。賃金、労働時間等労働条件は勤務先の規定による。賃金はおおむね月給制であるが、業績が評価されて手当やボーナスが支給されたり、昇給につながる企業もある。休日に関しては、勤務先により異なる。
海外の企業を対象とする営業を行う企業においても、最近はWeb会議サービス等の導入が増えている。さらに新型コロナウィルス感染予防対策により、対面での営業から、電話やオンラインによる営業に変更している企業もみられる。そのような中でも、社外の顧客と接することには変わりがないため、自社のコンプライアンスの徹底、マナーへの気遣いは引き続き必要である。
関連する職業
よくある質問
営業課長になるにはどうすればいいですか?
会社等の内部登用の場合と、中途採用される場合がある。内部登用では、他部門へ配属された後に営業部門で一定年数の経験を積んで就く場合や、営業職として経験を積んで就く場合等がある。一方、中途採用では、課長職に応募して就く場合や、親会社等からの転籍による場合等がある。いずれにしても、課長に就く以前に、営業職としての一定年数の経験を積んでいる場合が多い。
日本での営業課長の収入はどのくらいですか?
民間企業での平均年収は、賞与を含めて¥9,667,600です(厚生労働省)。 この数値は、いくつかの職業を含む賃金構造基本統計調査の職種「管理的職業従事者」のものです。
営業課長になるには学位が必要ですか?
必ずしも必要ではありません。この職業が属する国勢調査の職業分類では、働く人の54%が大卒以上です。主な就き方:ビジネス・商学の学位。
AIによって営業課長の仕事は変わりますか?
国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIによってこの仕事の一部の作業が変わる可能性があります。
出典
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」令和7年、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 総務省統計局「令和2年国勢調査」抽出詳細集計、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)職業情報データベース ダウンロードデータ(解説系 ver.7.01、簡易版数値系 ver.7.00)、職業情報提供サイト(job tag)、2026年10月4日取得
- International Labour Organization, Generative AI and Jobs: A Refined Global Index of Occupational Exposure (ILO Working Paper 140, Gmyrek et al.)(ILO Working Paper 140, May 2025, Annex Table A1)、CC BY 4.0、2026年10月4日取得
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ(IPD_DL_description_7_01.xlsx)ver.7.01 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ(IPD_DL_numeric_7_00.xlsx)ver.7.00 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」を加工して作成
出典:総務省統計局「令和2年国勢調査」を加工して作成
出典:文部科学省「令和7年度学校基本調査」を加工して作成
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」を加工して作成
出典:総務省「日本標準職業分類(平成21年12月告示)」
2026年10月4日更新
