運用・管理になるには
正式名称:運用・管理(IT)
別名: サーバー管理者, システム管理者, 運用監視オペレーター, システム運用オペレーター, システム運用管理者, システム保守員, ネットワーク管理者
サーバー等情報システムがトラブルや不具合で停止することなく安定して稼働するよう運用・管理する。
仕事内容
運用・管理には定常業務と非定常業務がある。定常業務ではサーバーのリソース監視を行ったり、トラブル・不具合、外部からの攻撃、異常なアクセスなどがないかログファイルをチェックするなど、稼働状況を監視する。また定期的にデータやシステムのバックアップを行う。
非定常業務ではハードウエアの故障やソフトウェアの異常など、障害が起こったときに保守担当に連絡し、運用・管理担当においても早期に復旧するよう作業を行う。
週次、月次など定例ミーティングもあり、ここでは運用状況を検討したり運用手順の見直し、情報共有等を行う。ユーザーやヘルプデスクからの問合せに対応することもある。運用手順書などのドキュメントを更新したり、一日の最後に日報等を作成する作業もある。このほか、WebカメラやノートPC等の貸出し管理のデータベース作成、ユーザーへの情報発信、LANケーブルの接続等のサポート作業を行うこともある。
情報システムは24時間365日稼働しているが、顧客のニーズ等によって人間が24時間監視している場合と、異常を検知できる仕組みを取り入れ、無人運転している場合がある。
<就業希望者へのメッセージ>
IT業界に漠然とした興味があるものの具体的にどうしたらよいか迷っている人にとって、「運用・管理(IT)」は、IT業界で働くための基礎になる知識・経験を得るための入り口にもなる仕事です。(就業者 20代)
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
サーバー、クラウド、表計算ソフト(Excel、GoogleGoogleスプレッドシート等)、パソコン
主な業務
- サーバーのリソース監視を行う。
- トラブル・不具合、外部からの攻撃、異常なアクセスなどがないか情報システムを監視をする。
- 定期的にデータやシステムのバックアップを行う。
- 故障や異常など障害が起こったときに、保守担当に連絡する。
- 故障や異常など障害が起こったときに、早期に復旧するよう作業を行う。
- ユーザーやヘルプデスクからの問合せに対応する。
- 週次、月次など定例ミーティングで運用方法の検討や見直し、情報共有をする。
- 運用手順書などのドキュメントを更新する。
- 日報を作成し、翌日の業務の準備をする。
- クライアントの情報システムをリモートで運用・管理する。
- リモートで対応できない場合、クライアントのところに行き、復旧作業等を行う。
- データベースから必要なデータを抽出する。
- ユーザー権限を管理する。
- IT内部統制の管理業務を行う。
- 情報システムのサービスを切り替えたり、新サービスを公開する。
- ネットワークやサーバーを新たに構築・導入する。
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、高卒で入職するケースは少なく、コンピューター系の専門学校、大学卒等が多い。「基本情報技術者」、「応用情報技術者」、「ITパスポート」の資格を持っていると就職に有利である。中途採用では経験者が求められることが多い。
サーバーやネットワークに関する幅広い知識が必要であり、入職後に経験を積みながら取ると良い資格として、独立行政法人情報処理推進機構(lPA)の「基本情報技術者」、「応用情報技術者」、「ITサービスマネージャ」がある。その他、「ITILファンデーション」(運用・管理に関する知識を証明する世界共通の資格)、LPIC(Linux技術者認定資格)やCCNA(Cisco Certified Network Associate、ネットワークエンジニアの技能認試験)などもある。
入職後には、主に現場でのOJTを通じて情報システムのバックアップ、情報システムの稼働やログファイルの監視、障害時の復旧など一通りの業務を学ぶ。業務内容や会社の規模によって、チームで分担して運用・管理を行う場合と、1人で運用・管理を任される場合がある。
その後のキャリアに関しては、現場経験を積み現場のリーダーとなり、さらに地方を統括するリーダーや本社の管理職になっていくケースと、上記資格を取得するなどし、ネットワークやサーバー構築等の運用・管理のスペシャリストとして活躍するケースがある。また、社内の人事異動によりプログラマー等に異動するケースもある。
この仕事から転出する場合、企業規模の異なる同業他社に転職する者や、他の業界のIT部門へ転職する者、プログラマー等のIT関連の別の職業へ転職する者等がいる。
仕事をする上ではチームワークや職場の上司・同僚、顧客とのコミュニケーションが不可欠であり、状況の共有や問題解決のために、的確に説明できることが必要である。運用手順書等を更新できることも求められる。また、障害時に迅速に問題解決できることも必要である。
この仕事で働く人は、大卒、高卒、または専門学校卒の人が多いと答えています。 job tag がそれぞれの職業で働く人に行った調査(複数回答)によるものです。働く人の実感を示すもので、それぞれの学歴の人の割合ではありません。
就き方
- 大学: コンピューター・ITの学位, 日本の96校の大学で開講
- 専門学校・短大・高専・技能検定: 専門学校:電子計算機(工業関係) 専修学校の「電子計算機」の課程は、2024年度の卒業生が1,487人で、そのうち1,137人が関連分野に就職しました(令和7年度学校基本調査 第237表)。課程と職業の対応付けは Peernovo によるものです。; 専門学校:情報処理(工業関係) 専修学校の「情報処理」の課程は、2024年度の卒業生が13,241人で、そのうち9,184人が関連分野に就職しました(令和7年度学校基本調査 第237表)。課程と職業の対応付けは Peernovo によるものです。
- 国家資格・免許: job tag がこの仕事の関連資格として挙げている資格です:基本情報技術者、応用情報技術者、ITサービスマネージャー、ITパスポート。
給与 · 求人の状況 · AIとこの職業
- 平均年収:¥6,097,600 民間企業だけ(常用労働者10人以上の事業所)の数値です。公立学校の教員や警察官などの公務員は含まれません。
- 月の所定内給与(残業代と賞与を除く):中央値は¥339,800で、中間の半数の人は月¥280,400〜¥445,500です。
- 賃金構造基本統計調査の職種「その他の情報処理・通信技術者」の数値です
- ハローワークの有効求人倍率は1.50倍です(2025年)。 将来の予測ではなく、いまの求人の状況を示す数値です。ハローワークに登録された求人と求職者だけを数えたもので、大卒や専門職の採用の多くはハローワークを通りません。
- 国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIによってこの仕事の一部の作業が変わる可能性があります。
労働条件の特徴
今日、情報システムは様々なところで稼働している。県庁所在地など都市部もあれば郊外にある場合もある。情報システムが置かれている場所で勤務する場合もあるが、顧客の情報システムを自社からリモートで監視、管理する場合もある。
就業形態は、正社員である場合が多いが、契約社員等が限定された業務を行っている場合もある。派遣形態で働く者もいる。
賃金形態は、正社員の場合は月給制であり、収入は比較的安定している。
人間が24時間監視する場合は交代制での勤務となる。残業時間については勤務先によるが、人事異動の多い時期、また新サービス運用開始の時期などに長くなる傾向がある。休日は土日とは限らないが週休2日制となっている場合が多い。
運用・管理を取り巻く最近の変化として、大規模なデータセンターやクラウドへの集約化が進んでいる。また、ビッグデータ、IoT、RPA(Robotic Process Automation)、AI(人工知能)が広がる中、これらに関係する情報システムの運用・管理の仕事が増えている。情報システムの集約化、運用・管理の無人化が進む一方で、セキュリティ等の面から自社内に情報システムを持つ企業は一定数あり、また新たな情報システムの導入も多く、運用・管理の仕事は一定の需要がある。
関連する職業
よくある質問
運用・管理になるにはどうすればいいですか?
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、高卒で入職するケースは少なく、コンピューター系の専門学校、大学卒等が多い。「基本情報技術者」、「応用情報技術者」、「ITパスポート」の資格を持っていると就職に有利である。中途採用では経験者が求められることが多い。
日本での運用・管理の収入はどのくらいですか?
民間企業での平均年収は、賞与を含めて¥6,097,600です(厚生労働省)。 この数値は、いくつかの職業を含む賃金構造基本統計調査の職種「その他の情報処理・通信技術者」のものです。
運用・管理になるには学位が必要ですか?
多くの場合は必要です。この職業が属する国勢調査の職業分類では、働く人の61%が大卒以上です。
AIによって運用・管理の仕事は変わりますか?
国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIによってこの仕事の一部の作業が変わる可能性があります。
出典
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」令和7年、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 総務省統計局「令和2年国勢調査」抽出詳細集計、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)職業情報データベース ダウンロードデータ(解説系 ver.7.01、簡易版数値系 ver.7.00)、職業情報提供サイト(job tag)、2026年10月4日取得
- International Labour Organization, Generative AI and Jobs: A Refined Global Index of Occupational Exposure (ILO Working Paper 140, Gmyrek et al.)(ILO Working Paper 140, May 2025, Annex Table A1)、CC BY 4.0、2026年10月4日取得
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ(IPD_DL_description_7_01.xlsx)ver.7.01 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ(IPD_DL_numeric_7_00.xlsx)ver.7.00 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」を加工して作成
出典:総務省統計局「令和2年国勢調査」を加工して作成
出典:文部科学省「令和7年度学校基本調査」を加工して作成
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」を加工して作成
出典:総務省「日本標準職業分類(平成21年12月告示)」
2026年10月4日更新
