産婦人科医になるには
別名: 医師
妊娠や出産に関する医療、女性特有の疾患の診断、治療を行う。
仕事内容
大きな病院では妊娠・出産に関する医療を行う産科医と女性特有の疾患の治療を行う婦人科医に分かれる場合が多く、産婦人科の医院やクリニックなどの開業医の場合には、産科と婦人科の両方の診療を行う場合が多い。
産科医は、妊娠の判定や妊婦への指導などを行う。定期的な妊婦健診で妊婦の健康状態を診断し、必要な場合には治療を行う。高齢での出産、既往症のある妊婦など特別なケアを必要とする出産の場合には、適切な妊娠管理を行う。超音波検査などにより、胎児の診断・管理も行う。自然分娩の場合は産科医の立会いのもとで助産師などのスタッフが行う場合もある。緊急の措置が必要な場合には、産科医が手術を行うこともある。不妊に悩む患者には、原因を調べる検査や妊娠をしやすくするための指導と治療を行うこともある。
婦人科医は、子宮筋腫や卵巣がんなど女性特有の病気や更年期障害の治療を行う。手術をして腫瘍を摘出することもある。内科、外科、内分泌などのさまざまな専門知識を活かして、女性の健康な生活を支える。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
超音波検査装置、医療機器(聴診器、注射器、CT、MRI等)、パソコン
主な業務
- 患者から症状を聞き、診察する。
- 尿検査や機器を使った簡単な検査をする。
- 血液などの検査や機器を使った検査を依頼する。
- 診察や検査の結果から、妊娠の判定や病名の診断を行い、患者に説明する。
- 昼夜を問わず出産に立会い、医療処置をする。
- 出産時の状況に応じて必要な場合には手術をする。
- 出産時や出産後の産婦や新生児に対する医療処置を助産師や看護師に指示する。
- 看護師や助産師に指示を与え、医療処置や患者の健康指導をする。
- 処方せんを作成し、医薬品の服用などの注意事項を患者に指示する。
- 診察ごとに内容をカルテに記入し、診断書などを作成する。
- 定期健診で妊娠の経過を診断する。
- 保健所などと連携し、母親教室などでの集団指導や相談に応じる。
- 新生児を診察する。
- 不妊治療をする。
- 婦人科がん検診をする。
- 様々な保健指導を行う。
- 他の医師や研修医の指導や教育を行う。
- 医局の運営業務を行う。
- 症例検討会や研修に参加し、医療技術を高める。
- 書籍や論文から新たな医療情報を収集する。
- 研究や実験を行う。
- 学会や雑誌で研究発表する。
なるには
産婦人科医として仕事をするには、医師国家試験に合格して医師免許を取得することが必須である。まず、大学医学部で6年間にわたって専門的な知識を身につけ、同時に実習も行う。大学の卒業試験に合格すると国家試験を受験することができる。国家試験に合格すると、医師免許が与えられる。更に大学病院や大病院などの臨床研修病院で他の様々な診療科を経験する最低2年間の臨床研修を積み、実際の患者を診察しながら知識を身につける。この研修終了後に産婦人科に所属して産婦人科医となる。所定の要件を満たせば専門医に認定される制度がある
臨床研修後には、病院などに勤務医として勤め、多くの経験を積んでいく。勤務先の病院で診療科長になるケースや、独立して開業医となるケースがある。大学で研究を続けながら講師や教授になることもある。
生命の誕生に立ち会う仕事であり、女性が安心し出産することができるように広い知識と豊富な経験、おもいやりが求められる。深夜の出産や緊急の手術に対処できる精神力と体力も必要である。出産を控えた妊婦、助産師や看護師とのコミュニケーション能力も必要とされる。
この仕事で働く人は、大卒の人が多いと答えています。 job tag がそれぞれの職業で働く人に行った調査(複数回答)によるものです。働く人の実感を示すもので、それぞれの学歴の人の割合ではありません。
就き方
- 大学: 医学・歯学の学位, 日本の62校の大学で開講
- 国家資格・免許: job tag がこの仕事の関連資格として挙げている資格です:医師。この仕事に就くには必要です(job tag の「就くには」をもとに Peernovo が判断)。
給与 · 求人の状況 · AIとこの職業
- 平均年収:¥15,122,500 民間企業だけ(常用労働者10人以上の事業所)の数値です。公立学校の教員や警察官などの公務員は含まれません。
- 月の所定内給与(残業代と賞与を除く):中央値は¥971,300で、中間の半数の人は月¥666,600〜¥1,338,000です。
- 賃金構造基本統計調査の職種「医師」の数値です
- ハローワークの有効求人倍率は2.03倍です(2025年)。 将来の予測ではなく、いまの求人の状況を示す数値です。ハローワークに登録された求人と求職者だけを数えたもので、大卒や専門職の採用の多くはハローワークを通りません。
- 国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
労働条件の特徴
医療機関等の勤務医とクリニックを開業する開業医がいる。産婦人科医の数は11,336人である。患者側から女性医師に対するニーズが強く、女性医師の割合は他の診療科よりも高い4割程度となっている(*1)。
勤務時間などの労働条件は、勤務する医療機関の体制や診療時間などにより様々である。
入院患者がいる大きな病院の勤務医の場合は、交代制で勤務を行う。入院患者の急変や救急患者の受け入れに備えて夜間や休診日の当番なども行う。一般的に賃金水準は高い。
開業医の場合は、各医院で定めた診療時間にあわせて勤務する。診療時間は9時から18時ごろまでが一般的であり、都市部では、社会人の帰宅時間にあわせて夜間や土曜日に診療をする場合もある。診療時間の前に準備を行ったり、診療時間後にカルテの整理を行うため、就業時間は診療時間よりも長くなる。分娩がある場合には、夜間、休日に関わらずに分娩に立ち会う。
産科は時間を問わず出産や緊急手術に対応する必要があるなど勤務条件が厳しく、産科医を志す医師の数は減少傾向にある。このため、地域によっては出産を受け入れる病院がなくなるなどの問題も生じている。一方で、生殖医療技術が進歩し、周産期管理の重要性が増してきている。産婦人科医に対する需要は引き続き大きく、医師の定着に向けた様々な対策が講じられている。
*1 令和4(2022)年医師・歯科医師・薬剤師調査の概況から
診療科別にみた医師数
関連する職業
よくある質問
産婦人科医になるにはどうすればいいですか?
産婦人科医として仕事をするには、医師国家試験に合格して医師免許を取得することが必須である。まず、大学医学部で6年間にわたって専門的な知識を身につけ、同時に実習も行う。大学の卒業試験に合格すると国家試験を受験することができる。国家試験に合格すると、医師免許が与えられる。更に大学病院や大病院などの臨床研修病院で他の様々な診療科を経験する最低2年間の臨床研修を積み、実際の患者を診察しながら知識を身につける。この研修終了後に産婦人科に所属して産婦人科医となる。所定の要件を満たせば専門医に認定される制度がある
日本での産婦人科医の収入はどのくらいですか?
民間企業での平均年収は、賞与を含めて¥15,122,500です(厚生労働省)。 この数値は、いくつかの職業を含む賃金構造基本統計調査の職種「医師」のものです。
産婦人科医になるには学位が必要ですか?
多くの場合は必要です。この職業が属する国勢調査の職業分類では、働く人の99%が大卒以上です。
AIによって産婦人科医の仕事は変わりますか?
国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
出典
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」令和7年、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 総務省統計局「令和2年国勢調査」抽出詳細集計、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)職業情報データベース ダウンロードデータ(解説系 ver.7.01、簡易版数値系 ver.7.00)、職業情報提供サイト(job tag)、2026年10月4日取得
- International Labour Organization, Generative AI and Jobs: A Refined Global Index of Occupational Exposure (ILO Working Paper 140, Gmyrek et al.)(ILO Working Paper 140, May 2025, Annex Table A1)、CC BY 4.0、2026年10月4日取得
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ(IPD_DL_description_7_01.xlsx)ver.7.01 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ(IPD_DL_numeric_7_00.xlsx)ver.7.00 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」を加工して作成
出典:総務省統計局「令和2年国勢調査」を加工して作成
出典:文部科学省「令和7年度学校基本調査」を加工して作成
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」を加工して作成
出典:総務省「日本標準職業分類(平成21年12月告示)」
2026年10月4日更新
