調香師になるには
香水、化粧品、ボディソープなどのパーソナルケアから、液体洗剤、柔軟剤、芳香剤などのホームケアまでの様々な製品に使用される調合香料(フレグランス)を創る。
仕事内容
香水、化粧品、ボディソープ、シャンプー、入浴剤などのパーソナルケアから、液体洗剤、柔軟剤、芳香剤、食器洗剤などのホームケアまで様々な製品に使用される調合香料(フレグランス)を創る。「パフューマ-」と呼ばれることもある。
まず、依頼主(企業・部門)から依頼を受けて、どのような香りが人々に好まれているか、どのような製品に使われるのかを把握し、その条件に適合した香りを思い描く。そして、数百~数千もある香料の中から使用する原料を選定して調合割合を決め、処方箋を作成する。
調合香料は処方箋にしたがって、精密天秤で正確に調合される。香料が完成すると、それぞれの製品に合わせた基材に賦香し、においの強さや良し悪しを評価する。その後、要望に沿った香りに仕上がるまで何度か改良を繰り返し、処方箋を完成させる。
完成した香料見本を依頼主に渡し、採用されれば工場で生産が始まる。また、自主的に新しい香りを生み出す創作研究も行っている。
なお、調香師の中でも食品や飲料に使用される食品用香料(フレーバー)を創る人は「フレーバリスト」と呼ばれる。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
精密天秤
主な業務
- 依頼主と打ち合わせを行い、消費者の好みなどを考えて、条件に適合した香りのイメージをつくる。
- 香料の中から使用する原料を選定して調合割合を決め、処方せんを作成する。
- 処方せんに従って、においを確認しながら精密天秤で香料を秤量して調合し、見本をつくる。
- 見本をテストにかけて、においの強さや良し悪しを評価する。
- 香料見本を製作し、製品の開発工程に提示する。
- 調合を修正し、処方せんを完成させる。
- 完成した香料を化粧品や食品に添加して、試用や試食を行い、効果を確認する。
- 香料原料を加えた原液をスプレードライし、粉末香料を製造する。
- 分析器を使い、香料を分析する。
なるには
入職にあたって特に資格や免許は必要とされないが、専門学校、大学を卒業している者が一般的である。調香師には、農芸化学、生物化学、薬学など化学系の出身者が多いが、文科系の出身者も活躍している。
香料会社が毎年採用する新規学卒者の中から適性を考慮して、若干名を養成するのが一般的である。また、中途採用の場合もある。
入職後は1,000種類以上もある香料原料の香りを毎日のように嗅いで記憶し、識別できるようにする。単品の香料が嗅ぎ分けられるようになったら、簡単な組合せのもの、何十種類の香料を組み合わせた複雑なものと、段階を踏んで訓練を進めていく。併せて、香料の組合せ(アコード)や調合を学び、5~10年の経験を経て一人前になる。ヨーロッパなど海外の調香の専門学校へ留学したり、入職後に海外の香料会社で研修を行うなど、技術を学ぶ場合もある。
香りに対する興味を持っていること、嗅覚が敏感であること、イメージを香りで表現する芸術的センスなどが求められる。また、仕事の上で嗅覚が重要なので、体調管理が必要とされる。
この仕事で働く人は、大卒または大学院修士課程修了の人が多いと答えています。 job tag がそれぞれの職業で働く人に行った調査(複数回答)によるものです。働く人の実感を示すもので、それぞれの学歴の人の割合ではありません。
給与 · 求人の状況 · AIとこの職業
- 平均年収:¥5,833,100 民間企業だけ(常用労働者10人以上の事業所)の数値です。公立学校の教員や警察官などの公務員は含まれません。
- 月の所定内給与(残業代と賞与を除く):中央値は¥307,800で、中間の半数の人は月¥251,700〜¥414,600です。
- 賃金構造基本統計調査の職種「他に分類されない専門的職業従事者」の数値です
- ハローワークの有効求人倍率は0.80倍です(2025年)。 将来の予測ではなく、いまの求人の状況を示す数値です。ハローワークに登録された求人と求職者だけを数えたもので、大卒や専門職の採用の多くはハローワークを通りません。
- 国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
労働条件の特徴
勤務先は香料会社や化粧品メーカー等である。
調香師の数は、一社あたり多くても20人程度であり、一人前と認められる調香師は、全国で百数十人と推定される。極めて専門的な職業であるため、調香師の候補者や調香師の下で働いている人を含めてもその数は多くはない。
賃金・労働時間等労働条件は勤務先の規定による。給与は専門職として処遇されることが多い。
最近では柔軟剤や洗剤など、生活の中に香りが取り入れられることも増えている。また、ホテルやブランドショップなど、空間全体を香りで演出するなどの需要もある。
関連する職業
よくある質問
調香師になるにはどうすればいいですか?
入職にあたって特に資格や免許は必要とされないが、専門学校、大学を卒業している者が一般的である。調香師には、農芸化学、生物化学、薬学など化学系の出身者が多いが、文科系の出身者も活躍している。
日本での調香師の収入はどのくらいですか?
民間企業での平均年収は、賞与を含めて¥5,833,100です(厚生労働省)。 この数値は、いくつかの職業を含む賃金構造基本統計調査の職種「他に分類されない専門的職業従事者」のものです。
調香師になるには学位が必要ですか?
多くの場合は必要です。この職業が属する国勢調査の職業分類では、働く人の67%が大卒以上です。
AIによって調香師の仕事は変わりますか?
国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
出典
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」令和7年、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 総務省統計局「令和2年国勢調査」抽出詳細集計、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)職業情報データベース ダウンロードデータ(解説系 ver.7.01、簡易版数値系 ver.7.00)、職業情報提供サイト(job tag)、2026年10月4日取得
- International Labour Organization, Generative AI and Jobs: A Refined Global Index of Occupational Exposure (ILO Working Paper 140, Gmyrek et al.)(ILO Working Paper 140, May 2025, Annex Table A1)、CC BY 4.0、2026年10月4日取得
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ(IPD_DL_description_7_01.xlsx)ver.7.01 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ(IPD_DL_numeric_7_00.xlsx)ver.7.00 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」を加工して作成
出典:総務省統計局「令和2年国勢調査」を加工して作成
出典:文部科学省「令和7年度学校基本調査」を加工して作成
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」を加工して作成
出典:総務省「日本標準職業分類(平成21年12月告示)」
2026年10月4日更新
