植物工場の栽培管理になるには
別名: 野菜栽培作業員(植物工場)
植物工場内で野菜等の栽培、管理、収穫を行う。
仕事内容
植物工場では、野菜や苗を中心とした作物を施設内で、光、温度、湿度、二酸化炭素濃度、培養液などの環境条件を人工的に制御し、季節や天候、地域、場所等にとらわれずに自動的に連続生産する。植物工場には人工光型、太陽光型、太陽光・人工光併用型があり、生産システムの採算性、効率性が重視される。ここでは、人口光型の植物工場を例に業務内容について説明する。
栽培管理の仕事では、育苗室で野菜等の種子を発芽させ、苗が育ったら栽培室に移し、生育用の栽培棚等で培養液を与えて生育を促す。工場内では、ハウスの奥行き、畝幅、株間を考慮し設定された平方メートルあたりの適正値に従い、室内の光量と温度及び培養液の温度と湿度が常に最適な状態を維持できるよう確認する。また、外部と遮断された植物工場でも種子や培地などから細菌が侵入する可能性があるので、適時洗浄作業することも大切である。太陽光型の植物工場では、更に、一定期間栽培した後の栽培棚は殺菌噴霧、乾燥させてから抗菌加工するなどの対策も必要とされる。
成長した植物は収穫され、生育室から作業室に移され包装の上、出荷されることになる。種を蒔いてから育苗、苗の植え替え、生育を経て収穫できるようになるまでには、3~4週間かかる。
一般的に植物工場では、定植と収穫に労力と時間を割かなければならず、それらの作業が容易にできる栽培パネルを使用するなど、工夫されている。
収穫はまず、栽培パネルの下の栽培樋に残留している培養液の除去からはじめ、各栽培棚から栽培樋ごと取り出す。その後、栽培桶は昇降チェーンなどを利用して収穫し、包装する作業スペースに運ぶ。ここでの野菜等の移動は自動化されていることが多い。
作業スペースでは、運ばれてきた野菜等を選別機にかけ、重さや形状、色合い、糖度など、品質ごとに選別・組分けて、袋詰め、箱詰めの作業を行い出荷する。
主な業務
- 野菜等の種子をまき苗を育てる。
- 野菜等の苗が育ったら、栽培棚に植え替えをする。
- 野菜等の育成のため、培養液、水などの残量を確認し、補給するなど必要な対応を行う。
- 野菜等の成長度を確認し、葉果を間引く等成長を促す作業をする。
- 野菜等の成長度を確認し、出荷可能なものは収穫する。
- 収穫した野菜等を選別機で形状、品質等に応じて選別する。
- 選別した野菜等の箱詰め、袋詰め等を行う。
- 箱詰め、袋詰めした野菜等を搬出、出荷する。
- 病害虫を駆除する。
- 工場内の光量、温度、湿度等環境が一定に保たれているか定期的に確認し、必要な対応を行う。
- 工場内の設備、機械が正常に動作しているか定期的に確認する。
- 工場内の設備、機械に異常がある場合は、メンテナンス会社への連絡等を行う。
- 野菜等を育成する栽培棚を定期的に、清掃、消毒、乾燥等を行う。
- 作業開始前にミーティングに参加し、担当する1日の作業を把握、確認する。
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、農業・園芸系の高校・専門学校を卒業するか、普通高校を経て大学で農学・園芸学系の学科を修了していると有利である。実地研修、セミナーを受講し、技術を身につけてから入職するケースも少なくない。
農業への興味があり、マニュアル等にしたがって着実に作業を行うことが求められる。
この仕事で働く人は、高卒の人が多いと答えています。 job tag がそれぞれの職業で働く人に行った調査(複数回答)によるものです。働く人の実感を示すもので、それぞれの学歴の人の割合ではありません。
就き方
- 専門学校・短大・高専・技能検定: 専門学校:農業(農業関係) 専修学校の「農業」の課程は、2024年度の卒業生が1,489人で、そのうち1,124人が関連分野に就職しました(令和7年度学校基本調査 第237表)。課程と職業の対応付けは Peernovo によるものです。
給与 · 求人の状況 · AIとこの職業
- 平均年収:¥3,607,500 民間企業だけ(常用労働者10人以上の事業所)の数値です。公立学校の教員や警察官などの公務員は含まれません。
- 月の所定内給与(残業代と賞与を除く):中央値は¥229,000で、中間の半数の人は月¥197,900〜¥283,100です。
- 賃金構造基本統計調査の職種「農林漁業従事者」の数値です
- ハローワークの有効求人倍率は1.07倍です(2025年)。 将来の予測ではなく、いまの求人の状況を示す数値です。ハローワークに登録された求人と求職者だけを数えたもので、大卒や専門職の採用の多くはハローワークを通りません。
- 国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
労働条件の特徴
植物工場は、異業種の大企業が子会社の新規事業として運営したり、農業分野のベンチャー企業、大学の研究室と地域の企業が立ち上げた共同事業体、地元農家が運営する等様々な形態がある。研究開発は大学や植物工場の研究開発部門で行う場合が多い。
勤務体制や勤務時間、給料面の待遇はそれぞれが所属する大学、企業の規定に準じている。出荷との関係で早朝から勤務する場合もある。職場によっては交替制勤務もある。
収穫、出荷の仕事では就業者はパートやアルバイトも多い。
関連する職業
よくある質問
植物工場の栽培管理になるにはどうすればいいですか?
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、農業・園芸系の高校・専門学校を卒業するか、普通高校を経て大学で農学・園芸学系の学科を修了していると有利である。実地研修、セミナーを受講し、技術を身につけてから入職するケースも少なくない。
日本での植物工場の栽培管理の収入はどのくらいですか?
民間企業での平均年収は、賞与を含めて¥3,607,500です(厚生労働省)。 この数値は、いくつかの職業を含む賃金構造基本統計調査の職種「農林漁業従事者」のものです。
植物工場の栽培管理になるには学位が必要ですか?
通常は必要ありません。この職業が属する国勢調査の職業分類で大卒以上の人は10%にとどまります。主な就き方:専門学校:農業(農業関係)。
AIによって植物工場の栽培管理の仕事は変わりますか?
国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
出典
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」令和7年、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 総務省統計局「令和2年国勢調査」抽出詳細集計、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)職業情報データベース ダウンロードデータ(解説系 ver.7.01、簡易版数値系 ver.7.00)、職業情報提供サイト(job tag)、2026年10月4日取得
- International Labour Organization, Generative AI and Jobs: A Refined Global Index of Occupational Exposure (ILO Working Paper 140, Gmyrek et al.)(ILO Working Paper 140, May 2025, Annex Table A1)、CC BY 4.0、2026年10月4日取得
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ(IPD_DL_description_7_01.xlsx)ver.7.01 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ(IPD_DL_numeric_7_00.xlsx)ver.7.00 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」を加工して作成
出典:総務省統計局「令和2年国勢調査」を加工して作成
出典:文部科学省「令和7年度学校基本調査」を加工して作成
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」を加工して作成
出典:総務省「日本標準職業分類(平成21年12月告示)」
2026年10月4日更新
