スクールカウンセラーになるには
別名: 学生カウンセラー, スクールアドバイザー
臨床心理に関する専門知識を活かし、学校現場で、児童や生徒及び保護者、教職員に相談・支援を行う。
仕事内容
不登校やいじめ、親子関係、学習関連など様々な問題や心の悩みを抱えた児童・生徒に寄り添い、専門的な知識やスキルを駆使して心のケアや早期の立ち直りを促す仕事である。
具体的には児童・生徒の相談にのり、カウンセリングを行う。また、保護者、教職員に対しては相談や専門的見地からの助言を行う。校内の会議に参加し、教職員や児童・生徒に対する研修や講話、心理上の見立てや問題への対応、さらにはストレスマネジメントの立場から予防対策を考え、事件・事故などで傷ついた心のケアを図っていく。
児童・生徒が抱えている問題や悩みは、いじめや不登校に関するものを筆頭に、友人関係や親子関係、学習問題に加え、最近では発達障害や精神疾患など問題が複雑かつ多様になっている。
スクールカウンセラーに対して特別活動や授業時間への参加を求めたり、教育相談に関する校内でのコーディネータ-の役割を期待する声が高まっている。
スクールカウンセラーの業務を1日の流れに沿ってみると、学校に出勤して、まず学年主任や養護教諭との間で児童・生徒に関する情報を交換・共有する。児童・生徒の保護者からの相談があれば対応する。また、相談室に直行してきた不登校の児童・生徒がいれば相談にのる。不登校が続いている児童・生徒に手紙を書くこともある。一連の業務を終え、校内の会議があれば出席し、その日の記録を整理して退勤という流れになっている。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
文書作成ソフト(Word、一太郎等)、パソコン
主な業務
- 児童・生徒のカウンセリングを行う。
- 相談室に直行してきた不登校児童生徒の相談にのる。
- 不登校児童生徒に対し手紙を書く。
- 保護者との面談を実施する。
- 保護者からの相談に対応する。
- 児童・生徒への対応について、教職員にコンサルテーションを行う。
- 教職員のメンタルケアを行う。
- 相談者に対するアセスメント、検査をする。
- 危機対応時における心のケアをする。
- 教員や保護者に対する研修および講話をする。
- 児童・生徒向けに授業を実施する。
- 授業を観察する。
- 校内の会議等に出席する。
- 職員会議等に出席し、学年主任、養護教諭との情報交換・共有をする。
- 他の関係機関と連携する。
- 教職員や保護者・児童向けのお便りを作成する。
- 児童・生徒の家庭を訪問する。
- 相談記録等の整理を行う。
なるには
スクールカウンセラーに就くためには、公認心理師、臨床心理士の資格が必要とされることが一般的である。臨床心理士の資格を取得するには大学を卒業後に指定大学院を修了するか、または臨床心理士養成に関する専門職大学院を修了し資格試験に合格しなければならない(*1)。
公認心理師は国家資格で、大学、大学院でそれぞれ必要な科目を履修するか、大学で必要な科目を履修後、一定期間実務経験を積むなどした後、資格試験に合格し登録簿へ登録することで名乗ることができる(*2)。
資格取得後、各自治体の教育委員会か又は私立学校の公募に応募して採用されれば、スクールカウンセラーとして活動することができる。臨床心理学の専門知識とそれに基づく分析力、見立て力や心を開かせる質問力、傾聴力が求められる。外部の協力機関への迅速・正確な対応力、チームコーディネートにも優れた技術がなければならない。さらに報告書の作成やスクールカウンセラー通信、児童・生徒への手紙などを書く文章力、また、守秘義務に対する理解が求められる。
*1 公益財団法人日本臨床心理士協会から
臨床心理士になるには
*2 一般財団法人日本心理研修センターから
公認心理師試験について
この仕事で働く人は、大学院修士課程修了または大卒の人が多いと答えています。 job tag がそれぞれの職業で働く人に行った調査(複数回答)によるものです。働く人の実感を示すもので、それぞれの学歴の人の割合ではありません。
就き方
- 大学: 心理学の学位, 日本の35校の大学で開講
- 国家資格・免許: job tag がこの仕事の関連資格として挙げている資格です:公認心理師。
給与 · 求人の状況 · AIとこの職業
- 平均年収:¥5,833,100 民間企業だけ(常用労働者10人以上の事業所)の数値です。公立学校の教員や警察官などの公務員は含まれません。
- 月の所定内給与(残業代と賞与を除く):中央値は¥307,800で、中間の半数の人は月¥251,700〜¥414,600です。
- 賃金構造基本統計調査の職種「他に分類されない専門的職業従事者」の数値です
- ハローワークの有効求人倍率は0.80倍です(2025年)。 将来の予測ではなく、いまの求人の状況を示す数値です。ハローワークに登録された求人と求職者だけを数えたもので、大卒や専門職の採用の多くはハローワークを通りません。
- 国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIによってこの仕事の一部の作業が変わる可能性があります。
労働条件の特徴
勤務先は全国の小中学校や高等学校である。多くの場合、週に何日か、決められた時間に非常勤職員として働いている。
賃金はほとんどの場合、時給制となっており、時給額については自治体や勤務先の学校によって異なる。
出勤日数は様々で、週8時間程度、1年契約の非常勤職員という雇用形態をとる自治体が多い。したがって、1校あたり1日の勤務時間は3~4時間であり、大半のスクールカウンセラーが2~3校を掛け持ちで担当するケースが一般的となっている。
残業は原則としてないが、緊急事態に対しては決められた勤務時間を超えて対応している。
社会的な役割が増大しており、国も体制の充実に取り組んでいる。
学校や児童・生徒を取り巻く問題が増加し、複雑化する中、心理学の専門知識を有するスクールカウンセラーの社会的な役割が増大している。国も2017年に教育分野も含め、心理的支援を必要とする者やその関係者への援助等を目的に「公認心理師法」を施行、2018年には公認心理師の第1回国家試験が実施されたほか、「教育機会確保法」に心理に関する専門家の役割が明記されるなど、体制の充実に取り組んでいる。
関連する職業
よくある質問
スクールカウンセラーになるにはどうすればいいですか?
スクールカウンセラーに就くためには、公認心理師、臨床心理士の資格が必要とされることが一般的である。臨床心理士の資格を取得するには大学を卒業後に指定大学院を修了するか、または臨床心理士養成に関する専門職大学院を修了し資格試験に合格しなければならない(*1)。
日本でのスクールカウンセラーの収入はどのくらいですか?
民間企業での平均年収は、賞与を含めて¥5,833,100です(厚生労働省)。 この数値は、いくつかの職業を含む賃金構造基本統計調査の職種「他に分類されない専門的職業従事者」のものです。
スクールカウンセラーになるには学位が必要ですか?
多くの場合は必要です。この職業が属する国勢調査の職業分類では、働く人の67%が大卒以上です。
AIによってスクールカウンセラーの仕事は変わりますか?
国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIによってこの仕事の一部の作業が変わる可能性があります。
出典
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」令和7年、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 総務省統計局「令和2年国勢調査」抽出詳細集計、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)職業情報データベース ダウンロードデータ(解説系 ver.7.01、簡易版数値系 ver.7.00)、職業情報提供サイト(job tag)、2026年10月4日取得
- International Labour Organization, Generative AI and Jobs: A Refined Global Index of Occupational Exposure (ILO Working Paper 140, Gmyrek et al.)(ILO Working Paper 140, May 2025, Annex Table A1)、CC BY 4.0、2026年10月4日取得
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ(IPD_DL_description_7_01.xlsx)ver.7.01 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ(IPD_DL_numeric_7_00.xlsx)ver.7.00 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」を加工して作成
出典:総務省統計局「令和2年国勢調査」を加工して作成
出典:文部科学省「令和7年度学校基本調査」を加工して作成
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」を加工して作成
出典:総務省「日本標準職業分類(平成21年12月告示)」
2026年10月4日更新
