太陽光発電の設計・施工になるには
太陽光発電の装置、建造物等を設計し、工事の施工を管理する。
仕事内容
設計は太陽光発電システムを設計し、施工は工程管理などを行う。
太陽光発電には発電した電気を自らが使用する「自家消費型」と、事業や投資などを目的に、発電した電気をすべて電力会社に売る(売電)「全量売電型」に分類される。
設計においては太陽光発電設置者が設置する目的と予算などのニーズに応えつつ、最適な発電性能と安全性の高い発電所とするべく、電気設計、構造設計を行う。架台、基礎、地盤強度などは、「日本産業規格(JIS)」、「電気設備に関する技術基準」などの基準や関係法規・法令に則した設計を行う必要がある。守らなければならない基準や法規・法令は、設置する地域や場所など、設置環境によって異なる。
施工においては、設計された発電所の建設を進めるために日程、工程、安全、予算を管理していく。建設にあたっては設計を忠実に守って行うだけでなく作業を進めていく上で変化する近隣や設置環境を考慮し、設計通りに進まないことが予測される、または進まなくなった場合に設計の変更を提言・実行する必要がある。
設計、施工いずれにおいても、設置者の目的と予算に則しつつも、太陽光発電所は20年以上の長期間にわたって稼働し続けるものであることを念頭に、安全面、耐久性を最優先事項として取り組む必要がある。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
パソコン、普通自動車(普通免許(第一種、第二種)で運転可能なもの)
主な業務
- どのような太陽光発電にするか発電事業者、顧客から概要、要望、予算等を聞く。
- どのような太陽光発電にするか発電事業者、顧客と検討、協議する。
- 企画書がある場合、企画書を読込み、不明点、疑問点を作成者に確認する。
- 太陽光発電に関して基本的な設計を行う(構造、機材、監視制御装置)。
- 基本的な設計を顧客に説明し、検討、協議する。
- 太陽光発電の具体的で詳細な設計を行う。
- 詳細な設計に基づき、ソーラーパネルを選択する。
- 詳細な設計に基づき、蓄電装置を選択する。
- リモートでの監視と操作の装置を選択する(センサーを含む)。
- 太陽光発電の構造物を設計し、強度計算等を行う。
- 構造物の設計書、強度計算書を発電事業者、顧客に説明する。
- 構造物の設計書、強度計算書について行政機関の承認を得る。
- 工事を建設会社等に発注する(工事とソーラーパネル設置は建設会社)。
- 太陽光発電の工事、設置の工程(施工)を随時、点検する。
- 施工において問題点が生じた場合、発電事業者、顧客、関係会社と検討、協議する。
- 発電事業者、顧客、関係会社との検討、協議で必要であれば設計を修正する。
- 完成後、設計通りの性能か、問題点がないか等、テストする。
- 問題点、改善点がある場合、機材、ソフトウェアの設定等を修正、調整する。
- ドキュメント(設計、開発、試験結果、マニュアル等)を作成する。
- 稼働後メンテナンスを担当する者を教育訓練する。
- 生産性、経済性、信頼性を高めるため、太陽光発電の改良を検討する。
- ソーラーパネル、監視制御装置等の問題点、要望等を開発会社に報告する。
- 複数の企業で開発する場合、それら企業と共同で設計し、施工を管理する。
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、電気工事施工管理技士、電気主任技術者、電気工事士などの有資格者でなければ行えない作業もあるので、資格を所持していると仕事に役立つ。
大学や専門学校などで電気や建築、土木、機械などを学んでいると、業務に必要な知識を習得しやすい。電気・機械やプラント関連の一般企業や民間研究所から転職してくる入職者の中には電気・機械工学などの大学院修士課程修了者もいる。
入職後は企業内研修制度やOJTなどの実践を重ね3年前後の経験を積めば一人前として期待される。
この仕事で働く人は、大卒の人が多いと答えています。 job tag がそれぞれの職業で働く人に行った調査(複数回答)によるものです。働く人の実感を示すもので、それぞれの学歴の人の割合ではありません。
就き方
- 大学: 工学の学位, 日本の95校の大学で開講
- 国家資格・免許: job tag がこの仕事の関連資格として挙げている資格です:第一種電気主任技術者、第二種電気主任技術者、第三種電気主任技術者。
- 国家資格・免許: job tag がこの仕事の関連資格として挙げている資格です:第一種電気工事士、第二種電気工事士。
- 国家資格・免許: job tag がこの仕事の関連資格として挙げている資格です:1級電気工事施工管理技士、2級電気工事施工管理技士。
給与 · 求人の状況 · AIとこの職業
- 平均年収:¥6,249,500 民間企業だけ(常用労働者10人以上の事業所)の数値です。公立学校の教員や警察官などの公務員は含まれません。
- 月の所定内給与(残業代と賞与を除く):中央値は¥361,300で、中間の半数の人は月¥290,100〜¥447,700です。
- 賃金構造基本統計調査の職種「土木技術者」の数値です
- ハローワークの有効求人倍率は5.60倍です(2025年)。 将来の予測ではなく、いまの求人の状況を示す数値です。ハローワークに登録された求人と求職者だけを数えたもので、大卒や専門職の採用の多くはハローワークを通りません。
- 国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
労働条件の特徴
太陽光発電事業を行う企業、また、建設、電機、機械などの会社の関連部門等で働き、職場は全国にわたる。
太陽光発電の設計・施工担当者として特別な給与の設定等はないが、電気工事施工管理技士、電気主任技術者、電気工事士などの、資格手当などが付加されるケースもある。
勤務条件は他の職種の社員と同様である。納期や現場対応のために残業となることもある。
近年、地上に広範囲にわたって設置するメガソーラーは、適地の減少、売電価格の下落、などの理由で新設件数は減少している。一方で、自家消費型はSDGsやESG対策として環境負荷軽減に取り組むための手段として太陽光発電を設置する法人が増えていることや、電力購入単価が上昇傾向にあることなどを背景に増加している。
太陽光発電市場は過渡期にあり、従来のやり方にとらわれない柔軟な発想力とチャレンジ精神が求められる。
関連する職業
よくある質問
太陽光発電の設計・施工になるにはどうすればいいですか?
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、電気工事施工管理技士、電気主任技術者、電気工事士などの有資格者でなければ行えない作業もあるので、資格を所持していると仕事に役立つ。
日本での太陽光発電の設計・施工の収入はどのくらいですか?
民間企業での平均年収は、賞与を含めて¥6,249,500です(厚生労働省)。 この数値は、いくつかの職業を含む賃金構造基本統計調査の職種「土木技術者」のものです。
太陽光発電の設計・施工になるには学位が必要ですか?
必ずしも必要ではありません。この職業が属する国勢調査の職業分類では、働く人の51%が大卒以上です。主な就き方:工学の学位。
AIによって太陽光発電の設計・施工の仕事は変わりますか?
国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
出典
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」令和7年、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 総務省統計局「令和2年国勢調査」抽出詳細集計、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)職業情報データベース ダウンロードデータ(解説系 ver.7.01、簡易版数値系 ver.7.00)、職業情報提供サイト(job tag)、2026年10月4日取得
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- International Labour Organization, Generative AI and Jobs: A Refined Global Index of Occupational Exposure (ILO Working Paper 140, Gmyrek et al.)(ILO Working Paper 140, May 2025, Annex Table A1)、CC BY 4.0、2026年10月4日取得
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ(IPD_DL_description_7_01.xlsx)ver.7.01 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ(IPD_DL_numeric_7_00.xlsx)ver.7.00 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」を加工して作成
出典:総務省統計局「令和2年国勢調査」を加工して作成
出典:文部科学省「令和7年度学校基本調査」を加工して作成
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」を加工して作成
出典:総務省「日本標準職業分類(平成21年12月告示)」
2026年10月4日更新
