花火師になるには
花火大会などで打ち揚げられる美しく大きな花火を製作し、打ち揚げる。
仕事内容
主に花火を作る(製造作業)、花火大会のための準備作業(花火・打揚筒等各種機材を現場へ搬入し、設置作業をおこなう)、花火を打ち揚げる、花火大会後の片付け作業(各種機材の撤収・搬出、落下物の点検、回収・処理玉殻等ゴミの収集)の4つがある。
花火(煙火)の製造は、火薬を扱う作業のため電気製品等の使用が難しく、機械化ができない工程もあり、熟練した手作業を必要とする。製造工程では、星掛け機以外はほとんど手作業である。
酸化剤、炎色剤(色火剤)、助燃剤といった材料を計量し、ふるいなどを使って混ぜ合わせ、粉末の火薬を作る。この火薬に粉や水を混ぜて練り、乾燥させて固める。和紙等を貼り合わせた玉皮に星を入れて、中心部に玉を開かせるための割火薬をつめる。星や割火薬の組成、配列を変えることによって、空中で開いたときの形や色、音を変化させる。
花火師の仕事は、花火大会の準備から始まる。毎回異なる花火をどのように演出するか、そのプログラム作りや花火製作に必要な材料を準備する。完成後の花火のイメージや表現などの芸術性を可能な限り考慮する。
大会当日には、製作した花火を現場に運び、現地に設置した打揚筒に玉をセットする。連発で打ち揚げる花火には、速火線・導火線をつなぎ、所定の秒時差で点火する。大会終了後には、玉殻や上空で開かず地上に落下した玉(黒玉という)など落下物を回収する。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
星掛け機、作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、グローブ、安全靴等)
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、煙火関係事業所の多くは代々世襲制を主とする中小の企業であり、縁故による採用が多い。毎年、打揚花火大会の最盛期に雇われる臨時作業員として繰り返して働き、能力を認められて正式に雇われることもある。
入職後、花火玉、打揚筒などの運搬・固定など補助作業から始め、経験を積んで打揚技能を習得し、保安講習会を受講して「煙火消費保安手帳」を取得する必要がある。花火の製作・打揚作業に習熟すると、保安管理や人事管理など次第に責任の重い仕事を担当するようになる。
「火薬類取扱保安責任者」及び「火薬類製造保安責任者」の資格のある者がいなければ煙火の貯蔵や製造が出来ないことになっている。実際には煙火製造工場で作業に従事し日常の作業の中で経験を積みながら、関係法令や知識を身につけて、上記の資格試験に挑戦することもでき、そのような有資格従事者も多数いる。
煙火の製造は危険物である火薬類を取り扱うため、責任感と注意深さが求められる。また、各種資材の運搬、花火大会等の現場での準備作業、終了後の撤去作業等、肉体的にもかなりの重労働を伴うことが多く一定の体力が必要である。
就き方
- 国家資格・免許: job tag がこの仕事の関連資格として挙げている資格です:甲種火薬類製造保安責任者、乙種火薬類製造保安責任者、丙種火薬類製造保安責任者、甲種火薬類取扱保安責任者、乙種火薬類取扱保安責任者。
給与 · 求人の状況 · AIとこの職業
- 平均年収:¥5,499,700 民間企業だけ(常用労働者10人以上の事業所)の数値です。公立学校の教員や警察官などの公務員は含まれません。
- 月の所定内給与(残業代と賞与を除く):中央値は¥297,800で、中間の半数の人は月¥237,400〜¥383,100です。
- 賃金構造基本統計調査の職種「化学製品製造従事者」の数値です
- ハローワークの有効求人倍率は1.70倍です(2025年)。 将来の予測ではなく、いまの求人の状況を示す数値です。ハローワークに登録された求人と求職者だけを数えたもので、大卒や専門職の採用の多くはハローワークを通りません。
- 国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
労働条件の特徴
勤務先は、煙火製造工場等である。火薬類を扱うので、製造工場は安全のため市街地から離れた山間部に設置されている場合が多い。
賃金、労働時間等労働条件は勤務先の規定による。製造工場では朝から夕方までの勤務形態が一般的であるが、花火の打ち揚げは土・日の夜に開催されることが多く、作業も深夜までかかる場合が多いため、午後出勤や平日に代休をとったりしている。
仕事が最も忙しいのは花火シーズンである夏で、7月~8月の花火大会には多数の臨時作業員が雇用される。この他の季節にも秋祭りや運動会、スポーツ大会やテーマパークでのイベントなどがあり、夏季以外の仕事が増えている。
関連する職業
よくある質問
花火師になるにはどうすればいいですか?
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、煙火関係事業所の多くは代々世襲制を主とする中小の企業であり、縁故による採用が多い。毎年、打揚花火大会の最盛期に雇われる臨時作業員として繰り返して働き、能力を認められて正式に雇われることもある。
日本での花火師の収入はどのくらいですか?
民間企業での平均年収は、賞与を含めて¥5,499,700です(厚生労働省)。 この数値は、いくつかの職業を含む賃金構造基本統計調査の職種「化学製品製造従事者」のものです。
花火師になるには学位が必要ですか?
通常は必要ありません。この職業が属する国勢調査の職業分類で大卒以上の人は22%にとどまります。
AIによって花火師の仕事は変わりますか?
国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
出典
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」令和7年、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 総務省統計局「令和2年国勢調査」抽出詳細集計、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)職業情報データベース ダウンロードデータ(解説系 ver.7.01、簡易版数値系 ver.7.00)、職業情報提供サイト(job tag)、2026年10月4日取得
- International Labour Organization, Generative AI and Jobs: A Refined Global Index of Occupational Exposure (ILO Working Paper 140, Gmyrek et al.)(ILO Working Paper 140, May 2025, Annex Table A1)、CC BY 4.0、2026年10月4日取得
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ(IPD_DL_description_7_01.xlsx)ver.7.01 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ(IPD_DL_numeric_7_00.xlsx)ver.7.00 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」を加工して作成
出典:総務省統計局「令和2年国勢調査」を加工して作成
出典:文部科学省「令和7年度学校基本調査」を加工して作成
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」を加工して作成
出典:総務省「日本標準職業分類(平成21年12月告示)」
2026年10月4日更新
