雑誌編集者になるには
出版社の雑誌編集部や編集プロダクションにおいて、雑誌の企画や編集の作業に携わる。
仕事内容
雑誌編集者は読者のニーズ等を踏まえて企画を考え、編集会議に提案する。企画が決まったら、外部の執筆者に執筆を依頼するほか、カメラマン、デザイナー、イラストレーター等を手配する。原稿や写真、図版などが上がってきたらチェックし、必要であれば原稿のリライト等を行う。次に、記事のページ数や掲載順序を示す台割を作成、ページのレイアウト体裁を整えるなどの編集を行ってから、印刷所に印刷原稿を渡す。その後、試し刷りで発色を確認したり、文字校正を行い、印刷できる状態になるまでの作業にも責任を持つ。
ファッション誌や広告が主体となるフリーペーパー等では、広告主との企画会議や打合せを行い、雑誌の内容を決める。雑誌編集者自身が取材記事を書いたり、校正を行ったりすることもある。入稿締切が厳格に決められているため、原稿の進捗状況などのスケジュール管理能力が特に求められる。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
文書作成ソフト(Word、一太郎等)、パソコン、プリンター、コピー機
主な業務
- 読者のニーズを分析し、雑誌の企画案を考える。
- 企画案を編集会議に提案し、企画の内容を決定する。
- 原稿の締切日を設定し、筆者やデザイナー、イラストレーター、カメラマンを手配する。
- 取材先の広報部門に連絡をとり、取材の依頼とスケジュール調整を行う。
- 外注した記事の進捗を管理する。
- 出来上がった原稿の内容を検討し、誤字や脱字のチェックをし、必要であればリライトする。
- 記事や引用物の著者権を確認・調整する。
- 台割を作り、記事の掲載順序を決める。
- 記事の翻訳作業を調整する。
- 自ら取材して原稿を書く。
- スタジオ、モデル、スタイリスト、小道具の手配など撮影のセッティングを行い、撮影に立ち会う。
- 発行された雑誌の売れ行きや評判を把握し、今後の企画や編集方針に役立てる。
- 読者からの意見・感想のハガキ、メールなどを整理し検討する。
- 電話によるクレーム対応など、外部からの問い合わせを検討して対応する。
- 紙、印刷、外注スタッフなどのコストを検討する。
- 雑誌連載の書籍化を検討する。
- Webサイトや電子化など雑誌内容の二次使用を検討する。
- 雑誌関連のイベントを企画し、実施する。
- 広告やスポンサーの継続・獲得のため、営業活動をする。
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。大学や専門学校を卒業した後に、出版社や編集プロダクションに就職するのが一般的である。大学にはマスコミ学科、新聞学科など、編集者に関連する学部・学科もあるが、採用試験では特に学部や専攻は問われないことが多い。
大手の出版社には編集者を希望する学生が多数応募するため、競争率が高い。また、大手出版社の場合は幅広いジャンルの雑誌を扱っているため、就職後に希望する雑誌の編集者になれるかどうかはわからない。出版社によっては、数年ごとに異なるジャンルの雑誌の編集を経験させる方針のところもある。中小の出版社の場合は、発行している雑誌が特定されていたり、雑誌ごとに編集者を募集したりすることもあるため、比較的長い期間にわたって希望するジャンルの雑誌の編集を続けられる場合が多い。
雑誌編集者には、企画を立てられるセンスや外部の協力スタッフと仕事をスムーズに進めるためのコミュニケーション能力などが求められる。また日本語による高い表現能力が必要である。
中途採用で雑誌別に採用が行われる場合、学校で専攻した学科よりもその雑誌がカバーするジャンルの知識や教養が重視される。また、出版社や編集プロダクションで編集の経験を積んだ、即戦力となる人材であることが期待される。専門的な雑誌の場合、コンピュータ技術者がIT関連の雑誌編集者に転職するなど、その分野の実務経験のある者が中途採用されるケースもある。
この仕事で働く人は、大卒の人が多いと答えています。 job tag がそれぞれの職業で働く人に行った調査(複数回答)によるものです。働く人の実感を示すもので、それぞれの学歴の人の割合ではありません。
就き方
- 大学: コミュニケーション・メディアの学位, 日本の22校の大学で開講
- 大学: 人文学の学位, 日本の96校の大学で開講
給与 · 求人の状況 · AIとこの職業
- 平均年収:¥6,731,500 民間企業だけ(常用労働者10人以上の事業所)の数値です。公立学校の教員や警察官などの公務員は含まれません。
- 月の所定内給与(残業代と賞与を除く):中央値は¥352,700で、中間の半数の人は月¥267,600〜¥479,000です。
- 賃金構造基本統計調査の職種「著述家,記者,編集者」の数値です
- ハローワークの有効求人倍率は0.80倍です(2025年)。 将来の予測ではなく、いまの求人の状況を示す数値です。ハローワークに登録された求人と求職者だけを数えたもので、大卒や専門職の採用の多くはハローワークを通りません。
- 国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIによってこの仕事の多くの作業が変わる可能性があります。多くの場合、仕事を置き換えるというより、仕事の形を変えるものです。
労働条件の特徴
出版社、編集プロダクションとも、東京をはじめとする大都市圏に集中している。
勤務時間はコアタイムなしのフレックスタイム制であったり、裁量労働制が採用されるケースもある。雑誌の発行サイクルにもよるが、印刷所への入稿直前には労働時間が長くなる。雑誌編集者は、夜に集中して作業を行う夜型の人が多く、始業時間が遅く、終業時間も遅くなる傾向がある。
給与は、基本給に編集者の手当が加算される会社もある。
雑誌の廃刊や統合に伴い、編集部全体で他の出版社などに移動することもあり、業界内での転職は比較的多い。出版社や編集プロダクションで経験を積んだ後、フリーランスとして独立する人もいるが、雑誌はより多くの協力スタッフが必要になるため、図書編集者に比べると独立する人は少ない。
最近では、インターネット等で欲しい情報を無料で入手できることから、紙に印刷される雑誌は減少している。また、従来からある雑誌についても、電子媒体での提供が広がっている。雑誌編集者の仕事上も電子媒体への対応が求められ、働き方も印刷所への入稿等を行わない、電子媒体を前提としたものになっている。
関連する職業
よくある質問
雑誌編集者になるにはどうすればいいですか?
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。大学や専門学校を卒業した後に、出版社や編集プロダクションに就職するのが一般的である。大学にはマスコミ学科、新聞学科など、編集者に関連する学部・学科もあるが、採用試験では特に学部や専攻は問われないことが多い。
日本での雑誌編集者の収入はどのくらいですか?
民間企業での平均年収は、賞与を含めて¥6,731,500です(厚生労働省)。 この数値は、いくつかの職業を含む賃金構造基本統計調査の職種「著述家,記者,編集者」のものです。
雑誌編集者になるには学位が必要ですか?
多くの場合は必要です。この職業が属する国勢調査の職業分類では、働く人の80%が大卒以上です。
AIによって雑誌編集者の仕事は変わりますか?
国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIによってこの仕事の多くの作業が変わる可能性があります。多くの場合、仕事を置き換えるというより、仕事の形を変えるものです。
出典
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」令和7年、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 総務省統計局「令和2年国勢調査」抽出詳細集計、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)職業情報データベース ダウンロードデータ(解説系 ver.7.01、簡易版数値系 ver.7.00)、職業情報提供サイト(job tag)、2026年10月4日取得
- International Labour Organization, Generative AI and Jobs: A Refined Global Index of Occupational Exposure (ILO Working Paper 140, Gmyrek et al.)(ILO Working Paper 140, May 2025, Annex Table A1)、CC BY 4.0、2026年10月4日取得
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ(IPD_DL_description_7_01.xlsx)ver.7.01 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ(IPD_DL_numeric_7_00.xlsx)ver.7.00 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」を加工して作成
出典:総務省統計局「令和2年国勢調査」を加工して作成
出典:文部科学省「令和7年度学校基本調査」を加工して作成
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」を加工して作成
出典:総務省「日本標準職業分類(平成21年12月告示)」
2026年10月4日更新
