マーケティング・リサーチャーになるには
別名: マーケッター, マーケター
消費者の好みや関心、他社や業界全体の動き、広告の効果や販売戦略など、依頼主が必要としている様々な市場(マーケット)のデータや情報を収集、分析し、報告する。
仕事内容
企業や国・公共団体などから市場調査の依頼を受け、必要なデータや情報の要望などを理解した上で、調査対象や調査項目を定める等、調査を企画・立案する。インターネット上で調査を実施したり、調査票を送って記入してもらったり、専門の調査員を使うなど、最も適切な方法を選んで調査を実施する。必要に応じて調査員を指導したり、管理することも必要となる。調査手法としてグループインタビューを行う場合もある。
表計算や統計処理のソフトウェア等を使って、得られたデータを集計・分析し、考察し、結論を導き出して報告書にまとめ、依頼主に提出する。
依頼主は最新の情報を求めているため、注文を受けるたびに新しく調査を行う。マーケティング・リサーチでは、いつ、どのようにして調べたかという時期と方法が重視され、最新、かつ正確であるほど良いデータとなる。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
統計処理のソフト、表計算ソフト(Excel、Googleスプレッドシート等)、プレゼン資料作成ソフト(PowerPoint、Keynote等)、インターネット、パソコン
主な業務
- 市場調査の発注者と打合わせをして必要なデータや情報の要望などを確認する。
- 調査対象者や調査方法の選定をする。
- 消費者からデータを収集する。
- 収集したデータを分析し、解釈や結論を導き出す。
- 調査結果報告書を作成する。
- 経営者に検討事項として調査結果および改善案を提出する。
- 調査結果を商品開発にフィードバックする。
- 競争相手のデータを収集し、価格、販売、マーケティング・流通方法を分析する。
- 新規事業の可能性を探索する。
- 特約店の販売や管理を支援する。
- 調査結果をもとに、営業活動を支援する。
- 顧客との調整や交渉をする。
- セキュリティ対策をとる。
- 研究の方法論を確立し、統計調査、世論調査、質問表などデータ収集の形式を考案する。
なるには
入職にあたって、特に資格は必要とされないが、最終学歴は大卒以上がほとんどである。特に有利な専攻はないが、統計や社会調査の手法、経済・流通について学んでいると仕事に役立つ。また、英語など語学に優れていたり、理工系出身の場合は、それらを生かすこともできる。
入職後に実務経験を通して仕事を覚えていく場合が多い。
中途採用では、実務経験を生かした転職も見られる。
関連資格として、民間の「社会調査士」などがある。
集計・分析にあたっては、表計算や統計処理のソフトウェアを使いこなせる必要がある。結果をまとめて報告する際には文章能力、プレゼンテーション能力が求められ、依頼主によっては英語力も必要となる。
担当する分野や業種、業界に対する専門的知識に加えて、好奇心や探求心を持って仕事に取り組める人が求められる。ヒアリング調査等を行う場合は、調査協力者から信頼を得られることも重要となる。
この仕事で働く人は、大卒の人が多いと答えています。 job tag がそれぞれの職業で働く人に行った調査(複数回答)によるものです。働く人の実感を示すもので、それぞれの学歴の人の割合ではありません。
給与 · 求人の状況 · AIとこの職業
- 平均年収:¥7,368,100 民間企業だけ(常用労働者10人以上の事業所)の数値です。公立学校の教員や警察官などの公務員は含まれません。
- 月の所定内給与(残業代と賞与を除く):中央値は¥394,000で、中間の半数の人は月¥303,100〜¥522,900です。
- 賃金構造基本統計調査の職種「企画事務員」の数値です
- ハローワークの有効求人倍率は0.34倍です(2025年)。 将来の予測ではなく、いまの求人の状況を示す数値です。ハローワークに登録された求人と求職者だけを数えたもので、大卒や専門職の採用の多くはハローワークを通りません。
- 国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIによってこの仕事の多くの作業が変わる可能性があります。多くの場合、仕事を置き換えるというより、仕事の形を変えるものです。
労働条件の特徴
勤務先はマーケティング・リサーチ会社、企業のマーケティング部門等であり、職場は都市部が多い。
賃金、労働時間等の労働条件は勤務先の規定による。調査を実施する段階では調査対象者のスケジュールに合わせる必要があったり、発注先に提示したスケジュールに合わせるため、残業や休日出勤などが必要になる場合もある。フレックスタイム制を導入している場合もある。
就業者は男性がやや多いが、女性の視点も生かせるため、女性が増えている。
マーケティング・リサーチの手法として従来からある面接、郵送、インターネット調査、グループインタビュー等の実施が多いが、近年ではビッグデータの解析など新しい手法にも注目が集まっている。
関連する職業
よくある質問
マーケティング・リサーチャーになるにはどうすればいいですか?
入職にあたって、特に資格は必要とされないが、最終学歴は大卒以上がほとんどである。特に有利な専攻はないが、統計や社会調査の手法、経済・流通について学んでいると仕事に役立つ。また、英語など語学に優れていたり、理工系出身の場合は、それらを生かすこともできる。
日本でのマーケティング・リサーチャーの収入はどのくらいですか?
民間企業での平均年収は、賞与を含めて¥7,368,100です(厚生労働省)。 この数値は、いくつかの職業を含む賃金構造基本統計調査の職種「企画事務員」のものです。
マーケティング・リサーチャーになるには学位が必要ですか?
必ずしも必要ではありません。この職業が属する国勢調査の職業分類では、働く人の55%が大卒以上です。
AIによってマーケティング・リサーチャーの仕事は変わりますか?
国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIによってこの仕事の多くの作業が変わる可能性があります。多くの場合、仕事を置き換えるというより、仕事の形を変えるものです。
出典
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」令和7年、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 総務省統計局「令和2年国勢調査」抽出詳細集計、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)職業情報データベース ダウンロードデータ(解説系 ver.7.01、簡易版数値系 ver.7.00)、職業情報提供サイト(job tag)、2026年10月4日取得
- International Labour Organization, Generative AI and Jobs: A Refined Global Index of Occupational Exposure (ILO Working Paper 140, Gmyrek et al.)(ILO Working Paper 140, May 2025, Annex Table A1)、CC BY 4.0、2026年10月4日取得
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ(IPD_DL_description_7_01.xlsx)ver.7.01 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ(IPD_DL_numeric_7_00.xlsx)ver.7.00 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」を加工して作成
出典:総務省統計局「令和2年国勢調査」を加工して作成
出典:文部科学省「令和7年度学校基本調査」を加工して作成
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」を加工して作成
出典:総務省「日本標準職業分類(平成21年12月告示)」
2026年10月4日更新
