陶磁器製造になるには
別名: タイル製造工(陶磁器製品製造), 陶磁器研磨工, 陶磁器焼成工, 陶磁器成形工, かわら製造設備オペレーター, 陶磁器製造設備オペレーター, 窯業原料加工設備オペレーター, るつぼ製造設備オペレーター
茶碗や皿などの食器、タイルや洗面台、トイレの便器などの日用品など、陶磁器製品を作る。
仕事内容
基本的な作業の流れは、陶土(粘土の一種)に長石や石英といった鉱物の粉末を混ぜて原料の坏土(はいど)を作り、それを成形、乾燥させた後、釉(ゆう)薬をかけ、高温で焼き上げて製品にする。成形作業には大きく分けて「ろくろ成形」と「鋳込み成形」がある。
また、焼き上げたあとの半製品に絵や模様を入れる絵付け作業も重要である。最後に検査を行い、品質やでき具合を確かめる。
各工程をほとんど手作業で行う伝統的な技法を用いる事業所がある一方で、最新の自動成形機やロボット、コンピュータ制御を使った事業所もあり、陶磁器の製造方法は事業所(工場や工房)によって様々である。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
ろくろ、自動成形機
主な業務
- 陶土に長石や石英を混ぜ、坏土(はいど)を作る。
- ろくろの中央に坏土の玉を置く。
- モーターや人力でろくろを回転させ、土を成形する。
- 坏土の固さの変化を感じながら、ろくろの速度を調節する。
- ゴムのへらおよび湿ったスポンジを使用して、完成品の表面を滑らかにする。
- 製品の土台とろくろの間にワイヤーを通して、成形した作品を分離する。
- カリパスと型板を使用して、サイズと形状を確認する。
- 乾燥させた後、素焼きする。
- 焼成後、表面に飛び出た部分や口台を、サンドペーパーなどで研磨して滑らかにする。
- 灰などを混ぜ合わせたりして、ゆう薬を調合する。
- 素焼きした素地に、ゆう薬をかけ、高温で焼き上げる。
- 高温で焼き上げた陶磁器の上に上絵の具で彩色し、低温で焼き上げる。
- 製品に不具合がないか、目視や機械で確認し、異常があるものを選別する。
- 完成した製品を包装・梱包し、出荷する。
- 石膏で型を作る。
- 製造機械を点検、整備する。
- 故障した製造機械を修理する。
- 原材料を購入し、管理する。
- 新しい製品を企画し、開発する。
- 製品のデザインを考案する。
- 出店や展示で製品を販売する。
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、工業系高校などで陶磁器の技術やデザインを学んでおくと役に立つ。中途採用もみられる。
陶磁器製造には、機械を使う工場生産から、手作業で行う伝統工芸的生産まである。
勤務先で技能を習得するほか、職業訓練校や窯業大学校などで、高度な技能を習得することも可能である。陶磁器生産の分業の中で、成形や絵付けの技能を専門的に身につけこともできる。
関連資格として、厚生労働省の定める技能検定の「陶磁器製造技能士」があり、取得すると技術の証明として評価される。
成形や絵付けでは、デザインセンス、芸術的感覚が求められる。
この仕事で働く人は、高卒または大卒の人が多いと答えています。 job tag がそれぞれの職業で働く人に行った調査(複数回答)によるものです。働く人の実感を示すもので、それぞれの学歴の人の割合ではありません。
就き方
- 専門学校・短大・高専・技能検定: 技能検定 job tag がこの仕事に挙げている技能士の等級:1級陶磁器製造技能士、2級陶磁器製造技能士。技能検定は職業能力開発促進法に基づく国家検定です。
給与 · 求人の状況 · AIとこの職業
- 平均年収:¥4,675,800 民間企業だけ(常用労働者10人以上の事業所)の数値です。公立学校の教員や警察官などの公務員は含まれません。
- 月の所定内給与(残業代と賞与を除く):中央値は¥269,900で、中間の半数の人は月¥222,700〜¥331,600です。
- 賃金構造基本統計調査の職種「窯業・土石製品製造従事者」の数値です
- ハローワークの有効求人倍率は1.70倍です(2025年)。 将来の予測ではなく、いまの求人の状況を示す数値です。ハローワークに登録された求人と求職者だけを数えたもので、大卒や専門職の採用の多くはハローワークを通りません。
- 国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
労働条件の特徴
陶磁器製造は原料を産出する地域を中心に発達してきたが、現在では全国各地に散在している。主な産地としては、愛知県の瀬戸、岐阜県の多治見、滋賀県の信楽、佐賀県の有田、栃木県の益子、岡山県の備前などが有名である。
就業者は40歳以上が中心で、男女別では男性が約8割となっている(2023年時点*)。
労働時間は朝から夕方までの通常の勤務形態で、交替制勤務などもほとんどないのが一般的である。
陶磁器にも食器だけでなくキャラクター製品やギフト製品など多様な製品が求められており、自動機械による少品種(製品の種類が少ない)の大量生産から、機械と手作業で行う多品種(製品の種類が多い)の少量生産へと変化している。
*厚生労働省 2023年賃金構造基本統計調査(窯業・土石製品製造業)
関連する職業
よくある質問
陶磁器製造になるにはどうすればいいですか?
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、工業系高校などで陶磁器の技術やデザインを学んでおくと役に立つ。中途採用もみられる。
日本での陶磁器製造の収入はどのくらいですか?
民間企業での平均年収は、賞与を含めて¥4,675,800です(厚生労働省)。 この数値は、いくつかの職業を含む賃金構造基本統計調査の職種「窯業・土石製品製造従事者」のものです。
陶磁器製造になるには学位が必要ですか?
通常は必要ありません。この職業が属する国勢調査の職業分類で大卒以上の人は15%にとどまります。主な就き方:技能検定。
AIによって陶磁器製造の仕事は変わりますか?
国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
出典
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」令和7年、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 総務省統計局「令和2年国勢調査」抽出詳細集計、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)職業情報データベース ダウンロードデータ(解説系 ver.7.01、簡易版数値系 ver.7.00)、職業情報提供サイト(job tag)、2026年10月4日取得
- International Labour Organization, Generative AI and Jobs: A Refined Global Index of Occupational Exposure (ILO Working Paper 140, Gmyrek et al.)(ILO Working Paper 140, May 2025, Annex Table A1)、CC BY 4.0、2026年10月4日取得
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ(IPD_DL_description_7_01.xlsx)ver.7.01 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ(IPD_DL_numeric_7_00.xlsx)ver.7.00 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」を加工して作成
出典:総務省統計局「令和2年国勢調査」を加工して作成
出典:文部科学省「令和7年度学校基本調査」を加工して作成
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」を加工して作成
出典:総務省「日本標準職業分類(平成21年12月告示)」
2026年10月4日更新
