石工になるには
別名: 石切出作業者, 石切工, 石研磨工, 石細工工, 石彫工, 石割工, 墓石工, はつり工(石材加工業)
石材の切り出しや加工等を行う。
仕事内容
石工(いしく、せっこう)の仕事は採石場から石を切り出す「石材採石」、石垣を積む「石積み」、石で墓石や灯籠などを作る「石材加工」、薄い石を敷き詰める「石張り」などがあり、大きくは採石と加工の2つに分けられるが、採石の仕事は減っており、すでに加工済みの石を組み立てたり据え付けたりする仕事が多い。
採石場では花こう岩、玄武岩、石灰岩などさまざまな岩石の原石をジェットバーナーやスロットドリル、火薬などを用いて石を切り出す。大きな石の塊を、「たがね」や「つち」などの道具で石積みに都合のよい形、大きさに割る。墨差しなどの道具を用いて、原石を必要とする大きさに割るための基本となる線や加工するための補助となる線などを引く。大型挽割機(ギャングソー)や丸鋸(ダイヤモンドソー)などの石切機を運転操作して、大理石、花こう岩などを決められた寸法に切り、角石・板石などに製材する。石材の表面を手道具で平らに研磨し、つや出しを行う。建物や石碑、墓などに用いられる大理石、砂石、花こう岩に、「のみ」や「小べら」「サンド・ブラスト」などの道具で文字や模様を彫る(字彫り)。また、石仏、石橋、石灯篭(いしとうろう)、石鳥居、狛犬(こまいぬ)、記念碑や硯(すずり)等の石細工物を制作することもある。
このほか、建物の外装やエントランスなどに装飾用の石材を取り付けたり、花こう岩、大理石、大谷石などの石材を工事現場に積み重ねて、壁、柱、塀、石垣、堤防などの石材構築物を構築するといった、建築関連の作業も行う。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
ジェットバーナー、スロットドリル、たがね、つち、墨差し、大型挽割機(ギャングソー)、丸鋸(ダイヤモンドソー)、のみ、小ベラ、サンド・ブラスト、作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、グローブ、安全靴等)
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。家業として親から子へ引き継がれる場合が多いが、学校卒業後、石材加工会社や石材店等に就職するケースもある。中途採用もある。
入職後、岩石の採れる山や採石場、石材製作の現場や建築現場などで、石の扱い方や道具の名前、水汲みやセメントモルタルを作るための水の流し込み方法といった基礎から学ぶ。1人前になるまでには10年程度の年月が必要である。実務経験を積み現場責任者となる場合もある。
関連資格としては、厚生労働省の定める技能検定「石材施工技能士」がある。
石材は重量があることから、それを動かす体力とケガを防ぐための注意力が必要である。また、一つ一つ異なる石の表情を活かして仕事をする石工には、職人としての技量や感性が求められる。
この仕事で働く人は、高卒の人が多いと答えています。 job tag がそれぞれの職業で働く人に行った調査(複数回答)によるものです。働く人の実感を示すもので、それぞれの学歴の人の割合ではありません。
就き方
- 専門学校・短大・高専・技能検定: 技能検定 job tag がこの仕事に挙げている技能士の等級:1級石材施工技能士、2級石材施工技能士。技能検定は職業能力開発促進法に基づく国家検定です。
給与 · 求人の状況 · AIとこの職業
- 平均年収:¥4,675,800 民間企業だけ(常用労働者10人以上の事業所)の数値です。公立学校の教員や警察官などの公務員は含まれません。
- 月の所定内給与(残業代と賞与を除く):中央値は¥269,900で、中間の半数の人は月¥222,700〜¥331,600です。
- 賃金構造基本統計調査の職種「窯業・土石製品製造従事者」の数値です
- ハローワークの有効求人倍率は1.70倍です(2025年)。 将来の予測ではなく、いまの求人の状況を示す数値です。ハローワークに登録された求人と求職者だけを数えたもので、大卒や専門職の採用の多くはハローワークを通りません。
- 国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
労働条件の特徴
勤務先は石材加工会社や石材店等である。職場は建築現場、採石場等の場合もある。採石場は山間部に多く、石材店などの墓石小売業は寺や霊園の付近に多く、職場は全国に広がっている。家族経営の会社も多く、従業員数が10人未満の事業所が全体の7割を超える(*)。
就業者は男性が多い。就業形態は正社員が多い。
賃金、労働時間等労働条件は勤務先の規定による。石工の作業には、屋外作業も多く、雨天の日は休日となることもある。勤務は日勤で土日に出勤することも多い。
近年では石の加工工程にコンピューターが導入されるなど、機械化される部分もあるが、細部の加工は手作業に頼ることが多く、伝統的に受け継がれてきた職人技も引き続き重要視されている。石工が生み出す石製品の美しさや石積みの堅牢さは、墓石にとどまらず、住宅、公園、ビル、和風伝統建築等にも欠かせないものであり、石工の労働需要は根強いとみられる。
*2021(令和3年)経済センサスから
関連する職業
よくある質問
石工になるにはどうすればいいですか?
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。家業として親から子へ引き継がれる場合が多いが、学校卒業後、石材加工会社や石材店等に就職するケースもある。中途採用もある。
日本での石工の収入はどのくらいですか?
民間企業での平均年収は、賞与を含めて¥4,675,800です(厚生労働省)。 この数値は、いくつかの職業を含む賃金構造基本統計調査の職種「窯業・土石製品製造従事者」のものです。
石工になるには学位が必要ですか?
通常は必要ありません。この職業が属する国勢調査の職業分類で大卒以上の人は15%にとどまります。主な就き方:技能検定。
AIによって石工の仕事は変わりますか?
国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
出典
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)職業情報データベース ダウンロードデータ(解説系 ver.7.01、簡易版数値系 ver.7.00)、職業情報提供サイト(job tag)、2026年10月4日取得
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」令和7年、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 総務省統計局「令和2年国勢調査」抽出詳細集計、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- International Labour Organization, Generative AI and Jobs: A Refined Global Index of Occupational Exposure (ILO Working Paper 140, Gmyrek et al.)(ILO Working Paper 140, May 2025, Annex Table A1)、CC BY 4.0、2026年10月4日取得
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ(IPD_DL_description_7_01.xlsx)ver.7.01 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ(IPD_DL_numeric_7_00.xlsx)ver.7.00 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」を加工して作成
出典:総務省統計局「令和2年国勢調査」を加工して作成
出典:文部科学省「令和7年度学校基本調査」を加工して作成
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」を加工して作成
出典:総務省「日本標準職業分類(平成21年12月告示)」
2026年10月4日更新
