障害者福祉施設指導専門員になるには
正式名称:障害者福祉施設指導専門員(生活支援員、就労支援員等)
別名: 作業指導員(障害者施設), 社会福祉士(障害者福祉施設:相談・助言・支援業務), 職業指導員(障害者施設), 就労支援員(障害者施設), 生活支援員(障害者支援施設:生活介護を除く)
障害者福祉施設に入所又は通所している利用者が快適で自立した生活ができるように、相談・助言、職業指導、就労支援、作業指導などを行う。
仕事内容
身体や精神に障害があり、自立した日常生活を送るのが難しく、障害者福祉施設に入所又は通所している利用者が快適で自立した生活ができるように、相談・助言、職業指導、就労支援、作業指導などを行う。
具体的には、日常生活の相談や指導を行う生活支援員、技術指導や職業訓練を行う職業指導員、求職活動の支援や職場開拓等を行う就労支援員、作業を通じて必要な指導を行う作業指導員として、障害者が自立した生活を行えるように支援する。
また、行政や利用者の主治医など医療機関、関係専門団体との連絡調整も行う。就労を希望する利用者のために、ハローワーク等に同行し就職の斡旋を依頼したり、企業等に赴いて障害者の仕事を開拓する場合もある。加えて、障害者の雇用を考えている企業などに支援・助言も行う。このほか、施設職員の資質向上のため研修、勉強会を企画、実施したり、この職業を目指す学生を実習生として受け入れ、研修を行うなどの業務もある。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
パソコン、事務処理ソフト(文書作成等)
主な業務
- 本人及び家族と施設利用に当たっての相談に応じる。
- 施設利用にあっての契約手続き等を行う。
- 利用者の直近の状況に合った提供サービスを計画、立案する。
- 新しい利用者について施設職員と情報共有し受け入れ体制を準備する。
- 利用者の障害の状況に応じて、日常生活の支援、身体の機能や生活能力の向上のための指導等を行う。
- 利用者の障害の状況に応じて、各種作業等を計画し指導等を行う。
- 利用者の障害の状況に応じて、職業上の技術・技能等を習得するための訓練等を計画し指導等を行う。
- 利用者の障害の状況に応じて、用具を改良する。
- 障害の状況に応じて適切な食事を提供する。
- 利用者の体調を管理する。
- 利用者を送迎する。
- 必要に応じ、本人及び家族の相談に応じる。
- 本人に同行してハローワーク等へ行き、就職の斡旋を依頼する。
- 企業等を訪問し、利用者の仕事等を確保する。
- 就職した利用者が職場に定着できるよう職場訪問等のフォローアップを行う。
- 障害者の雇用を考えている企業等への助言、支援等を行う。
- 緊急事態等が発生した場合には利用者及び家族と面談し必要な対応を図る。
- 活動の記録、利用者の出欠管理簿の記入等必要な事務を行う。
- 利用者の支援のため、必要に応じ行政、医療機関等と連携する。
- 自治体や利用者に、利用料を請求する。
- 施設の管理や運営を行う。
- 各種指導のマニュアルを作成する。
- 地域住民、地域関係機関等との連携、交流及び苦情等の処理、対応を行う。
- 施設職員の資質向上のため研修、勉強会等を企画、実施する。
- 学生の実習、インターンシップ等の受入れ調整、実習時の指導、研修等対応全般を行う。
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、専門的な知識や技術が求められる職業だけに、新卒で福祉施設に入職するのは、社会福祉系の学部がある大学・短大や福祉系の専門学校の卒業生が多い。公営の施設の場合は、地方公務員の試験に合格することが前提となる。
この職業に就くには、何よりもまず障害者の人権、人間としての尊厳を重んじること、そして愛情と共感をもって利用者に接し、穏やかな態度で仕事に臨むことが求められる。障害者のなかには、自分の意思を伝えるのが苦手な人もいるので、相手の気持ちに寄り添い、何を求めているのかをしっかりと理解するコミュニケーション能力も必要である。利用者との信頼関係を築き、利用者が自立に向かう過程に立ち会えたり、自分なりの創意工夫が成果に結びつくことに「働きがい」を感じている人が多い。
人手不足が続いている職業であり、欠員補充など中途採用の募集は常に行われており、入職の機会は多い。かつては即戦力として、経験者を求める傾向が強かったが、最近では多彩な社会経験をもつ人材の入職が増えつつある。全体的な傾向として、新卒者よりも中途入職者の方が多い。
なお、就職の際には、国家資格である社会福祉士や精神保健福祉士などの資格を取得していると有利である。施設によっては、こうした資格を保有していることを入職の要件としているところもある。
入職後は、新卒や異業種からの中途入職者は、OJTや必要に応じて地方自治体などが主催する講習会で知識と経験を積むことで仕事を覚えていく。ただ、様々な事態にも対応できるようになるには、その後もさらなる研鑽を積んでいくことが求められる。
この仕事で働く人は、大卒、高卒、または専門学校卒の人が多いと答えています。 job tag がそれぞれの職業で働く人に行った調査(複数回答)によるものです。働く人の実感を示すもので、それぞれの学歴の人の割合ではありません。
就き方
- 大学: 社会福祉・コミュニティの学位, 日本の82校の大学で開講
- 専門学校・短大・高専・技能検定: 短期大学 job tag の調査では、この仕事で働く人の26%が短大卒の人が多いと答えています。2025年3月に短大を卒業して「その他の専門的職業」に就職した人は6,442人で、学科別では教育93%でした(令和7年度学校基本調査 第103表)。; 専門学校:社会福祉(教育・社会福祉関係) 専修学校の「社会福祉」の課程は、2024年度の卒業生が1,286人で、そのうち912人が関連分野に就職しました(令和7年度学校基本調査 第237表)。課程と職業の対応付けは Peernovo によるものです。
- 国家資格・免許: job tag がこの仕事の関連資格として挙げている資格です:精神保健福祉士。
- 国家資格・免許: job tag がこの仕事の関連資格として挙げている資格です:社会福祉士。
給与 · 求人の状況 · AIとこの職業
- 平均年収:¥4,416,600 民間企業だけ(常用労働者10人以上の事業所)の数値です。公立学校の教員や警察官などの公務員は含まれません。
- 月の所定内給与(残業代と賞与を除く):中央値は¥277,800で、中間の半数の人は月¥236,200〜¥332,400です。
- 賃金構造基本統計調査の職種「その他の社会福祉専門職業従事者」の数値です
- ハローワークの有効求人倍率は2.67倍です(2025年)。 将来の予測ではなく、いまの求人の状況を示す数値です。ハローワークに登録された求人と求職者だけを数えたもので、大卒や専門職の採用の多くはハローワークを通りません。
- 国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
労働条件の特徴
勤務体制としては、通所型施設の場合は、例えば9時から夕方5時までの8時間勤務で残業はあっても1,2時間程度、入所型施設の場合はシフト勤務で、3交代制のところが多い。休暇は週休2日制だが、特に入所型施設の場合は土日に固定されてはいない。給与は、公営施設の場合は公務員規定に準拠するが、私営の場合は施設によって様々である。
障害者支援施設は5,457施設(利用者定員185,482人)あり、就業者は107,844人である(2024年10月1日時点*)。
介護を含めた福祉施設全体では女性の比率が高く、年齢構成としては40代から50代が多い(2023年度時点*2)。また勤続年数は、同じ職場で経験を積んでベテランとして活躍する人がいる一方で、5年未満の人が4割近くに達している。他業界への転職は多くないが、同一職場における流動性は高い。
*厚生労働省、令和5年社会福祉施設等調査の概況
関連する職業
よくある質問
障害者福祉施設指導専門員になるにはどうすればいいですか?
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、専門的な知識や技術が求められる職業だけに、新卒で福祉施設に入職するのは、社会福祉系の学部がある大学・短大や福祉系の専門学校の卒業生が多い。公営の施設の場合は、地方公務員の試験に合格することが前提となる。
日本での障害者福祉施設指導専門員の収入はどのくらいですか?
民間企業での平均年収は、賞与を含めて¥4,416,600です(厚生労働省)。 この数値は、いくつかの職業を含む賃金構造基本統計調査の職種「その他の社会福祉専門職業従事者」のものです。
障害者福祉施設指導専門員になるには学位が必要ですか?
必ずしも必要ではありません。この職業が属する国勢調査の職業分類では、働く人の42%が大卒以上です。主な就き方:社会福祉・コミュニティの学位、短期大学、専門学校:社会福祉(教育・社会福祉関係)。
AIによって障害者福祉施設指導専門員の仕事は変わりますか?
国際労働機関(ILO)の世界推計によると、生成AIがこの仕事でできることは比較的少ないとされています。
出典
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」令和7年、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 総務省統計局「令和2年国勢調査」抽出詳細集計、政府標準利用規約(第2.0版)、2026年10月4日取得
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)職業情報データベース ダウンロードデータ(解説系 ver.7.01、簡易版数値系 ver.7.00)、職業情報提供サイト(job tag)、2026年10月4日取得
- International Labour Organization, Generative AI and Jobs: A Refined Global Index of Occupational Exposure (ILO Working Paper 140, Gmyrek et al.)(ILO Working Paper 140, May 2025, Annex Table A1)、CC BY 4.0、2026年10月4日取得
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ(IPD_DL_description_7_01.xlsx)ver.7.01 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成 職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ(IPD_DL_numeric_7_00.xlsx)ver.7.00 職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月4日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」を加工して作成
出典:総務省統計局「令和2年国勢調査」を加工して作成
出典:文部科学省「令和7年度学校基本調査」を加工して作成
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」を加工して作成
出典:総務省「日本標準職業分類(平成21年12月告示)」
2026年10月4日更新
